第7話 こたえあわせ

バレンタインから1ヶ月が経ち、ホワイトデーも過ぎた。私が迷ってる間にも1日また1日と引っ越しの日は近づいてくる。

あの日。

そう、バレンタインのあの日からずっと悩み続けている。

彼がどう思っているのか。私にはわからない。長く一緒にいたはずなのに、まるで知らない人かのように全く分からなかった。

何をしていてもふとバレンタインの出来事が脳裏によぎる。授業中だろうが部活中だろうが関係ない。友人はもちろん、先生にすら心配される始末なのだから重症だ。


私は迷いに迷い、とある決断をした。

それを伝える心の準備ができたのは、引っ越しの前日だった。


勇気をだして、別れる旨を伝えた。

だが、彼の出した答えは違った。

なんと、このまま続けようと言ったのだ。

私はとても驚いた。

まさか、彼の方からそんなことを言ってくるとは思ってもなかったのだ。とても嬉しい誤算だった。


結果として、私たちは付き合い続ける遠距離恋愛の道を選んだ。

私は手紙等を渡し、無事にお別れを済ませたが、その時はまだ分かっていなかった。遠距離の辛さを。寂しさを。


次の日、予定通り彼は引っ越していった。

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好きってなに…? RIN @MIYANORIN_0306

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