アルペジオのような余韻。

人は、失ってから始て失ったものの、つまりさようならの先にあったものを実感するものだが、


この物語の主人公はそうはいかなかった。

卒業式、告白しようとしていた意中の女性が、よりにもよってこの日になくなったのだ。
死因は明かされていない。そこがまた、この物語の余韻の一つだ。


主人公は思い出の公園に赴き、
最後の余韻に浸ることになるが……


卒業式を舞台に、さようなら を言うと言うことについての物語。