夏の海

増田朋美

夏の海

朝から降っていた雨はお昼前に止んだ。一日雨予報だったが、それ以降はよく晴れた。そうなると、また過ごしにくくなるが、暑い日は、いつまでも続いてしまうものである。

杉ちゃんたちが、今日も、製鉄所で着物を縫ったりしていると、

「こんにちは。」

と、ひとりの女性の声がした。

「今日は来客の予定はありませんでしたが?」

と、ジョチさんがいうと、

「お久しぶりです。理事長さん。」

と、女性はいった。でも、服装が派手だし、化粧が濃いので、誰なのか思い出せなかった。女性は、両手で生まれて間もないと思われる赤ちゃんを抱いていて、その隣に、お兄ちゃんだろうか、小さな男の子が、ちょこんと立っていた。

「あの、もうお忘れですか?私ですよ。10年前に、こちらを利用していました、梅木菊代です。あ、もっとも、利用していましたときは、まだ学生でしたから、秋庭菊代と名乗っていました。」

女性がそう言ったため、ジョチさんはやっと思い出した。

「秋庭菊代さん。たしか、藤高校に通っていらっしゃいましたね。あのときは卒業できないとかでかなり揉めていたようですが、他の利用者さんの力もあり、確か卒業して就職されましたよね?」

「そのとおりです。やっと思い出していただけた。職場で、主人と知り合いまして、結婚を期に退職しました。上の子は4歳で、名前を梅木良紀。そして、今抱いている子は、4月に生まれたばかりで、名前を梅木良治といいます。」

梅木菊代さんが、そういうと、良紀くんが、

「こんにちは。」

と、しっかりと挨拶をした。

「ちゃんと挨拶ができるとは、偉いですね。ところで、秋庭さん、いや、いまは梅木さんと呼んだほうがよいのかな?あなたは何をしにこちらへ来られたんですか?」

「ええ、実はちょっと病院に行きたい用事がありまして、短時間で良いですから、この子たちを預かっていただけないでしょうか?」

菊代さんがそういうと、良紀くんが、

「よろしくおねがいします。」

と、また子供らしくなく挨拶をした。

「それなら、保育園に預けたらいかがですか?」

と、ジョチさんはいったが、その日は土曜で保育園はおやすみだった。

「いえ、今日だけでいいんです。お礼はちゃんとお支払いします。ほんとに急な用事なので、お願いしたいんですけど。」

菊代さんがそう言うので、

「仕方ありませんね。本来の目的とはズレていますが、昔利用していたこともありますから、一日だけ、預かりましょう。幸い、保育士として、働いてるメンバーもいますから、赤ちゃんの世話はなんとかなるでしょう。」

と、ジョチさんは、そういった。そして、なきもしないでふんふんと言っている赤ちゃんの良治くんを受け取った。菊代さんは、おじさんたちの言うこと、ちゃんと聞くのよ、とだけいって、そそくさと帰ってしまった。

とりあえず、ジョチさんは、良治くんを抱っこして、食堂へ行った。食堂は、お昼のしたくをしていて、カレーのにおいが充満していた。良治くんは匂いにつられて食欲が湧いたのか、すぐに泣いた。

「お、健康的な、赤ちゃんだな。うるさく泣く赤ちゃんは、健康な証拠だぞ。」

カレーを作っていた杉ちゃんが言った。

「誰かが預かってともうしいれてきたのか?」

「実はそうなんです。利用者だった女性の方に頼まれました。でも、不思議なことに、カレーのにおいでなくのなら、お母さんと別れたときに、泣いても良いと思うのですけど、それがありませんでした。」

ジョチさんはちょっと心配そうにいった。 

「はあなるほどなあ。確かに赤ちゃんはギャン泣きでもおかしくないよねえ。」

杉ちゃんがそう言うと、良治くんがまた泣いたため、

「よし、ミルクを作ってあげる。」

と、杉ちゃんがすぐにカレーの火を止めて、ジョチさんから渡された粉ミルクを受け取った。杉ちゃんという人は、そういうミルクの作り方をちゃんと知っている。ジョチさんはそれを確認して、杉ちゃんに良治くんを渡した。杉ちゃんがミルクを持っていくと、彼はとてもうれしそうに飲み始めた。ところが、良く飲む割に、良治くんは、太っておらず、げっそり痩せている。赤ちゃんというと、まるまる太った体になって当然といえば当然なのだが。

答えはすぐに分かった。良治くんが噴水みたいにミルクを咳き込んで吐いてしまうのだ。これでは、いくら飲ませても体に入らないで、そのまま出てしまうのだ。杉ちゃんとジョチさんは顔を見合わせた。

「どういうことだ、どこか具合いの悪いところでもあるのかな?」

と、杉ちゃんが言うと、

「誰かに相談してみましょうか?」

とジョチさんが言った。それと同時に良治くんの吐いたミルクが杉ちゃんの腕にかかった。でも、杉ちゃんは叱らなかった。

「ごめんください。」

そう言ってやってきたのは、柳沢裕美先生だった。

「ちょうど時間が空きましたので、様子を見に来ました。」

そう言って四畳半にやってくる柳沢先生に、杉ちゃんは、

「水穂さんのついでにこいつも見てやってくれ、いくらミルクをくれても吐き出してしまうので。」

と、良治くんを腕で示した。良治くんがまたミルクを吐き出だす。おそらく飲んでもほとんどがこうして出てしまうので、ガリガリなんだと言うことがわかった。

「いわゆる、先天性幽門狭窄症だと思います。もしかしたら、手術が必要かもしれません。これでは、飲んだミルクも栄養にならないでしょう。もしよろしければ、小児科の先生を紹介しましょうか?」

と、柳沢先生が言った。

「そうしていただければありがたいんだけど、こいつは預かりもんでさ。人の赤ちゃんだから、僕らが手出しできないんだ。そいつのお母さんがなんとかしてくれると思うんだけど。」

杉ちゃんがそう言うと、

「ですが、こうして派手に吐き出したら、普通はびっくりして病院につれていくもんなんですけどね。もし、保育園などに通わせるのであれば、保育士が注意するとか、そういう事をすると思うんですが。もしかしたら、育児放棄なんでしょうか?」

ジョチさんが、柳沢先生に言った。

「そうなったら、警察か、児童相談所などに連れて行かなければならないかもしれませんね。もしかしたら、刑事事件として取り上げなくては行けないかも。」

「ああ、よせよせ。そんなね、児童相談所なんて、何の役にも立たないよ。そうでなかったら、これほどたくさんの虐待事件が報道されるわけ無いだろ。」

柳沢先生がそう言うと、杉ちゃんがでかい声でそう打ち消した。確かにそうなのかもしれない。でも、杉ちゃんたちに出来ることも、限られている。

「そうですね。しかし、先天性幽門狭窄症というものは、胃の出口が塞がれていることで、食べ物が、それ以降へ行かないで吐いてしまうという病気ですから、放置して居たら、必ず餓死してしまいますよ。そうならないために、手術するか、投薬治療か、すぐに決断させるものなんですけどね。それはしなかったのでしょうか?」

柳沢先生は、医者らしく言った。

「ええ、僕もよくわからないのです。彼女、つまり、良治くんのお母さんですが、病院に行きたいので預かってくれと言って居たんですけれどね。しかし、そのことだって、おかしいですよね。もし、彼のことで相談するんだったら、彼を確実に連れて行くはずですね。そういうことでもなさそうですし。一体、何のことで、病院に行ったんでしょう?」

ジョチさんは、おかしいなと言う顔をした。

「そうですか。その母親という人は、どんな人物なんでしょうかね?」

柳沢先生がそうきくと、

「はい。10年前にこちらの利用者だったことは間違いありません。あのときは、藤高校に行っていました。なんとか卒業はできて、就職もできたはずです。職場で出会った男性と結婚したはずですが、多分その男性との間で、彼と、もうひとり4歳の男の子が居るんですけどね。服装が派手であることから、もしかしたら、まともな仕事についていないかもしれないです。」

と、ジョチさんは言った。

「それよりも、母親のことではなくて、こいつがなんとかして栄養を取れるかどうかを考えてくれ!もし、胃の出口が塞がっていて、吐いちまうようだったら、永久にものが食えなくなるぞ!」

と、杉ちゃんが言った。柳沢先生は、

「わかりました。こちらの小児科に連絡してみてください。僕の紹介だと言って。」

と言って手帳を破り、小児科の名前と電話番号を書いてジョチさんに渡した。

それと同時に、四畳半から水穂さんが弾いているのだろうか、ピアノの音が聞こえてきた。よく聞いているディズニー映画の主題歌だった。それと同時に、いい声で歌っている声が聞こえてくる。多分、良治くんのお兄さんである、良紀くんが歌っているのだろう。なんだか、アイドル歌手になったような気分なのか、リズム感がよく、音程も取れていた。柳沢先生がふすまを開けると、予想通り良紀くんが歌を歌っていた。

「はは、演歌歌手にでもなれそうだな。大きくなったら、のど自慢大会に出てみると良いよ。」

杉ちゃんが彼をからかうと、

「うん、僕、歌が好きなんだ。」

と、子供らしく良紀くんは言った。そして、水穂さんの伴奏にあわせて、美女と野獣を歌い始めた。アップテンポな歌ばかりではなくて、こういうバラードも歌えるようである。これがとても楽しそうなので、ジョチさんは、彼にお母さんから暴力を振るわれている事を聞くのはできないなと思った。

「テレビの歌だけではなく、保育園で教えてもらった歌は歌わないの?」

と、杉ちゃんが、おもしろ半分で言うと、

「うん歌えるよ。あのね、保育園で、海の歌歌ったんだよ。海は広いな大きいな、月が昇るし日が沈む。」

まるで朗詠でも歌っているかのように、良紀くんは歌いだした。水穂さんがそれにコードをつけて、伴奏した。良紀くんはさらに、

「海にお船を浮かばせて、行ってみたいな他所の国。」

なんて朗々と歌ったのだった。杉ちゃんもジョチさんも、彼に拍手を送った。良紀くんは、

「ありがとう。」

と嬉しそうに言った。

「素直で気立てのいい子だな。歌はうまいけど、、、。」

と、杉ちゃんが言った。それと同時にジョチさんは、良紀くんの体を観察した。4歳の少年だと思うのだが、それにしては小さすぎるという気がした。理由は洋服がぶかぶかだったからである。

「昨日晩御飯は何を召し上がったのですか?」

ジョチさんが聞くと、

「召し上がったって何?」

良紀くんが聞き返す。

「だから、聞き方が悪いんだ。そうじゃなくて、晩ごはんに何を食べたの?」

杉ちゃんが聞き返すと、

「わかんない。」

と、彼は答える。

「じゃあ、なにも食べなかったということですか?」

ジョチさんが聞くと、

「おばあちゃんの家で卵焼き食べた。もう一回あの玉子焼きが食べたい。」

と、良紀くんは無邪気にジョチさんと杉ちゃんを見た。

「お母ちゃんに、食べさせてもらわなかったの?」

杉ちゃんが言うと、

「ママはハンバーガーとかだよ。」

と、良紀くんは言った。

「なるほどファストフードばっかりかあ。」

「そうなると典型的なネグレクトということになりますね。」

杉ちゃんと柳沢先生が直ぐにいう。

「それでは僕達は、児童相談所に言ったほうが良いかもしれませんね。まあ、あの組織はあまり権威があるわけじゃないですけど、いずれにしてもあの二人が、生まれてきて何も意味がなく終わってしまったという最悪の事態は防がなければなりませんしね。」

「ええ、すぐに相談をしなければならないと思います。」

ジョチさんと柳沢先生は、そう言って、児童相談所の電話番号などを確認するために、応接室へ言った。それを可哀想だなという表情で、見ていた水穂さんが、

「良紀くんは海が好きなの?」

と、優しく聞いた。

「うん、でも一度も見たこと無いんだけどね。」

無邪気に答える良紀くんに、杉ちゃんはスマートフォンを取り出して、これが海と言うもんだと、彼に海の映像を見せてやった。

「海は広いな大きいな、月が昇るし日が沈む。

海にお船を浮かばせて、行ってみたいな他所の国。」

なんて朗々と歌いだすので、水穂さんがまた伴奏をつけてやった。また良紀くんは歌い出す。その歌い方は、とても上手で、たしかに杉ちゃんの言う通り、演歌歌手になれそうな歌い方だった。

「夏の海はきれいだもんな、夏は、暑くて嫌だけど、でも海で泳いだり、楽しいこともあるよね。」

杉ちゃんがそう言うと、

「一度も海へ行ったこと無い。」

と、良紀くんが言った。

「じゃあ、いつも保育園から帰ったら何をしているの?」

水穂さんが聞くと、

「うーんテレビ見て、ぼーっとしてる。」

良紀くんは答えた。

「ご飯は誰と食べるんだ?」

杉ちゃんが聞くと、

「一人で食べる。」

と、彼は言った。本当は、子供が一人で食事をしているのはいけないことだと、誰かに指摘される可能性もあった。弟の良治くんの方も、碌に面倒を見られていないということもわかったので、

「それではまずいよ。」

と、杉ちゃんがその一言ですべてを言うように言った。

それと同時に、製鉄所の玄関ドアがガラッと開く。

「失礼いたします!」

若い男性の声である。それと同時に、ちょっと初老の婦人の声で、

「あのこちらに、梅木良紀と、梅木良治と言う子が来ていませんでしょうか?」

という声が聞こえてきた。

「はいはい、ここに居ますだよ!」

と、杉ちゃんがでかい声で言うと、

「ちょっと上がらせてもらってもよろしいですか?」

と、二人の男女はそう言って製鉄所の中にはいってきた。

「あ、ばーば!パパ!」

良紀くんは、すぐにその二人が誰だかわかったらしくそちらの方へ走っていった。杉ちゃんも水穂さんもそれを追いかける。やってきたのは、スーツ姿でメガネを掛けた若い男性と、ブラウスとタイトスカートを履いた初老の婦人だった。水穂さんが良紀くんと一緒に姿をあらわすと、初老の婦人は、ちょっと嫌な顔で彼を見た。

「お前さんたちは、もしかして、」

杉ちゃんがそう言うと、

「はい。梅木良紀と梅木良治の父で、梅木菊代の夫であります、梅木英作と申します。」

と男性は答えた。

「私は、英作の母で、梅木るいと申します。良紀と良治には祖母になります。」

初老の女性もそう自己紹介した。杉ちゃんたちは、とりあえず、二人を食堂の椅子に座らせた。良紀くんは水穂さんのそばで、怯えたような顔をしている。一方の良治くんの方はまだ赤ちゃんなので、状況を理解していないらしく、フガフガとかアブーなど声を出している。とりあえず良治くんは、おばあさんの梅木るいさんに預けた。

「それでお前さんたちは、何のようで、ここに来たんだよ?」

杉ちゃんがそう言うと、

「ええ、梅木菊代が、こちらに良治と良紀を連れてきたと思いますが、私どもで連れて帰るので、こさせてもらいました。」

と、英作さんが答えた。

「はあ、私どもで連れて帰るというと、菊代さんと一緒に暮らして無いということか?」

杉ちゃんがそうきくと、

「はい。菊代は、良治が生まれてすぐに、蒸発してしまいましてね。散々私達も探しておりました。本当は、私と、母と菊代で育てていくつもりだったのに、彼女は、自分で育てるんだと意地をはって出ていってしまったんです。」

と、るいさんが、すぐに言った。

「それなら、菊代さんが、ちゃんと二人を育ててないことを気がついてやれなかったのか?だって、良治くんのほうは、なんとか幽門なんとか症というものがあるそうだが、病院にも碌に連れて行ってないようだし、お兄ちゃんの良紀くんだって、卵焼き以外ろくなものを食ってないようだぞ。」

杉ちゃんがそう言うと、るいさんも、英作さんもやはりそうだったかという顔をした。

「そうですか。だから一人で育てるなんて無理だったんですよ。散々私達が言い聞かせてきたのに。育児だって三人でやれば、もう少し菊代さんも楽になると思って、同居しようといったつもりですよ。それなのに、あの人は、馬鹿だから、それくらい今の世の中では一人でできますと言い張って。結局、何もできなくて、その汚らしい着物を着ている人に預けるなんて。身の程知らずにも程があります。やっぱり、ちゃんと、育児について考えられる人を選ぶべきだったのよ。これも、いいチャンスだと思って、正式に二人を引き取って、今度こそちゃんと子育てができる人と一緒になりましょう。」

るいさんがちょっとヒステリックに言った。

「そうですか。まあ、たしかに、お前さんのほうが長生きしているから、菊代さんのことを馬鹿だと言えるのかもしれないが、馬鹿だと言わなければ、菊代さんは蒸発しないかもしれないぞ。」

杉ちゃんがなだめるように言うと、

「いいえ、今回は、私達が完全に間違えたんです。あの女性は、結局まともな仕事だってつけなかったし、そもそも母親になれないのですよ。いくら藤高校を出ているからと言って、全部の子が優秀にはなれないんですよね。結局、あの二人をこういうところに預けて、きっと自分は男にでも会いに言っているんじゃないでしょうか!」

とるいさんは言った。

「そうですね。確かに母の言っていることも間違いではないなと思います。今回はもう僕達だけの問題じゃなくて、良紀も良治も居るんですから。やっぱり母の言う通り、ちゃんとした人と結婚すべきだったのかなって、反省しています。」

英作さんも、小さくなって反省しているようである。

「そうだねえ。でも、彼女は10年前にここへ来たとき、一生懸命学校の勉強に着いていこうと、苦しみながら生活してたんだ。当たり前のことが、当たり前にできるやつも居るけどさ、できないやつだって居るんだよ。だから、そこらへん、梅木さんとして、もうちょっと、考慮してくれたら良かったのにな。」

杉ちゃんは二人に向かって、本当の事を言った。

「確かに、僕が、良紀くんたちをたぶらかすようなことはしました。ですが、彼女、菊代さんのことは責めないでやってくれますか?普通にできるような事が、できない人も居るんです。」

水穂さんがるいさんと、英作さんの前で、頭を下げていった。

「ですが、もう二度とあの子達が可愛そうな目に合わないようにするために、今度は、ちゃんと育児ができる人を探します。そうすることが、良紀と良治のためでもあるんです。二度とこんなところにお世話にならないようにするために。」

るいさんがそう言うと、水穂さんは、もう一度手をついて懇願した。

「もう一度、菊代さんにお母さんとしてチャンスを上げてください。今日は、菊代さんが帰ってくるのを待ってやってください。」

夏の終りの夕焼けが、まだ暑さを運んできた。夏はまだ続いていそうだ。


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夏の海 増田朋美 @masubuchi4996

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