という、タイトルだけにとどまらず、序盤中盤こそ
別に転生ものでなくても面白かったのでは? という
ほどに濃いキャラ漬けであったが、途中で転生した
理由も整合性を取るなど主人公を含めて勢いだけの作品では
決してない。
基本、更新頻度の高さに対し質と量を確保している
作者さんはそう多くないがこちらの作品はその両方を
きっちりマークしており毎日の楽しみとしても秀逸。
主人公の語りの文章が面白いのもあるが、物語の
土台がしっかりしているな、という一言に尽きる。
特に「よくこれで国が成り立つな」という印象を抱きかねない作品が多い中、
国、貴族、役割、国風といった物語上おざなりにされがちな
設定部分も物語を読むだけで頭に入ってくるくらいきちんとした
設計がなされており、作者様の技量の高さが伺える。
総じて、濃いキャラクターたちが織り成す質の高い
ファンタジー物であり楽しめる作品である。