涙を禁じ得ません。
絹子さん、もしかしたら変わり果てた自分の姿を好きな人に見られたくない思いもあったかもしれません。犬飼さんの未練にならないように、というだけでなく。それでも犬飼さんは、そんな彼女を美しいと言った。
絹子さんとの約束が、犬飼さんを生かした。二人店に並ぶあったかもしれない未来を想像してしまうととても切ないですね……。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
絹子さんの心境については想像するしかないんですが、女性ですもんね。夫となる予定だった人に今の姿を見られたくないというのは、あったかもしれませんね。
一郎さんにとって、絹子さんは命の恩人に近い相手でした。
戦争、病と、この時代にはいろんな障壁があって、ただ幸せになるという選択肢すら夢のようなことだったかもしれないな、と思いました……
ほぉ、カイコさんの正体が祈りによるもの。
泣かされないと油断していたら、やばかったです。
近所に住んでいた方の話ですが、戦争で許嫁と一緒になれなかったそうです。
自分は戦地に。終戦後帰国。許嫁は亡くなっていた。
その方、別の人と家庭を築いても許嫁のことが忘らず、毎日絵を描いてたそうです。
その絵を見せてもらったんですが、神格化されて菩薩のようでした。
一郎さんの祈りによって生まれたカイコさん。
すごく分かります( ; ; )
作者からの返信
コメントありがとうございます!
あぁ、なんという……やはり当時はそのような経験をされた方が、実際にいらっしゃるんですね……
そのエピソードで泣けてきます……(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
結ばれなかったからこそ、余計に神聖なものとして心に留まることってあるんでしょうね。
まさに一郎さんもそうだったのだろうと思います。
カイコさんは祈りから生まれたのですね。それって、正しく純粋な神の成り立ちみたいな気がします。日本にはそうやって生まれた神様がたくさん(とは言わないまでも、結構)いそうだな……
懐古堂のカイコさん。これからどうなるのでしょう。できれば力を取り戻してずっと存在していて欲しいけれど。私も祈りますから。どうか! どうかお願いします……
作者からの返信
コメントありがとうございます!
実は一郎さんの想いが具現化したものでした。
仰る通り、この国では人が「神さま」だと思ったものこそが「神さま」になりますよね。信仰が力を持つ。
真実を知ったカイコさんは、これからどうするのでしょう。
先生は対策を立てた上でここに来ているはずですが、はたして繋ぎ止められるでしょうか……?
なるほど……。自分も小説を書きますが、物書きや絵描きのような創作者は、いわば自分の想像力を具現化してるようなものですよね。それには表現力といったような技術なり才能なりが必要だったりしますが、なにより作者の思いのこもったものは、それを無視するような鮮烈な印象を放つものです。一郎さんのいわば神を作ったと言っていい思いは、それほど強いものだったのでしょうね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
想像が形を取る。創作者にとっては、いっそう腑に落ちる感覚かもしれません。
一郎さん、ただ神に祈るのではなく具体的な像を描いていたのが、カイコさんの顕現に繋がったと思います。
何より強く純粋な想いだったはずです。
カイコさんの『本体』が、神棚に飾られている。
そして、祈りから生まれた存在。
それは、彼の絹子さんへの尊い思いからきていて、胸を突かれました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
実はそれとなく何度か、服部少年が神棚から清浄な気を感じていたんですが、何もかものカラクリがそこにありました。
毎日の祈りが、力を持った……仰る通り、尊い想いですね。
こんばんは。
日本の妖怪は、人間が産んだものだと思っています。
それはたとえば、暗い夜道でどこからか聞こえた物音の正体。望まず壊れてしまったもの、手にできなかったものを悔やむ気持ち。
それはそう『思う』のでなく、こうであったらという願い。
私が自分の文章で、思いとは分けて書くところの『想い』から生まれたのだと思います。
カイコさんの存在は、まさにそういうものですね。
一郎さんの純粋な、一途な強い想いが理想に貌を与えたんですね。
なるほど、絹子さんの霊であれば説明のつかないことを、だから持ち得たわけです。
腐っていること、一郎さんも追いついていない新しい物。そういう知識は、意思を持った付喪だから成長できるのでしょうか。
古来、日本ではありとあらゆる超常の意思を神と崇め奉ってきました。
間違いなくカイコさんは懐古堂を守る神様であり、一郎さんにとって代えがたい女神であることに間違いありませんね。
……けれども、カイコさんが弱っていることに対策が見えてきませんね。
懐古、即ち原状復帰が難しいのであれば、後は止めるくらいしか対処を思いつきません。
もちろん自然の摂理に逆らわないという道もありますが。
いずれにせよ、とても寂しいですね。他に解決があれば良いのですけれど。
と、カイコさんのことばかりですが。どうしても言わなければならないことが、もう一つ。
少年はとても成長しましたね。技術的なこともそうなのでしょうけど、とても強くなりました。
弱っている誰かをサポートするのは、生半にできることではありません。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
妖怪とか神さまとか、日本では人間が「何かいる」と思うことで生まれますよね。
第2章の壺の考察で、カイコさん自身が「日本人は昔から擬人化一次創作が好きだ」と言っていましたが、まさしくそういうことなんですよね。
一郎さんの祈りから生まれたカイコさんは、紛れもなく「神さま」です。
腐ったきっかけは最後にちらっと明かされますが、何にせよあのテリトリー内で強く力を持つ形で顕現したために、新しいものを吸収して変化できる性質になったと思われます。
弱ったカイコさんを救う方法については、先生が彼女の正体を解明した時点で対策を考え、今こうしてここにいます。あまり時間がないのは確かです。
詳しくは次回に!
そして。
服部少年の成長にも触れていただけて、すごく嬉しいです(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
前作ではあくまで「助手」に値する立場になるまでの成長でしたが、今作では大人たちと並んで力を発揮するまでになりました。
3章で強い大人の二人が揺らぎ、危機を乗り越える姿を目の当たりにしたのが、大きなことだったと思います。
さて、本作も残り3話となりました。
カイコさんがどうなるのか、見届けていただけますと幸いです!
カイコさんと絹子さん。
繋がりそうで繋がらなかった理由がここでようやく理解できました。
ふふふ、4-4で書いた感想での私の中の違和感は間違っていなかった。ふふふ。
一郎さんの中でのカイコさんはそうあってほしいという願いもあり、元気でおちゃめな方となったわけですね。
おちゃめと時間により腐幽霊にまで昇格したカイコさんですが、自身の正体を知った今、どんな答えを出されるのでしょうか?
クライマックスも近そうですね。
続きを楽しみにしております!!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
そう、繋がるようで繋がっていなかったんです。
他の皆さんがカイコさんの正体を疑わない中、4-4でのとはさんのコメントに薄っすらドキドキした私です笑
元来、絹子さんは明るく朗らかな女性でした。冒頭のシリアスシーンでは、空気を読んで静かでしたが。
もし夫婦になれていたら、明るい家庭になっていたはずです。
腐幽霊か腐女神か、観測者ではない自分を認識したカイコさんは、どんな選択肢を取るんでしょうね……?
残り3話、よろしくお付き合いください!
死を覚悟して赴いた戦地からは帰ってこれたけど、一番大切な人との日々を得ることはできなかった。
せっかく生きて帰ってこれたのに、あまりに切ないです。
それからも一郎さんが絹子さんへの思いを忘れなかったからこそ、カイコさんが生まれたのですね。どれだけ一途に思い続けてくれていたかがわかります。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
「おれ、生きて帰ったら結婚するんだ」という有名な死亡フラグがありますが、そういう約束でもない限り死地で生きる希望を持つのは難しいんじゃないかと思います。
そういう意味では、絹子さんは命の恩人と言えるかも。
でも、だからこそ生き延びたのに、今度は相手が……というのは辛かったでしょうね……
一郎さんの絹子さんへのいろんな想いが結集して、カイコさんが生まれたのでした(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
遅ればせ……ご飯の支度が遅れまして。
ついにカイコさんの正体が明らかに。
怪異や神様含め人ならざるモノは想像や概念を依代にすると言いますね。カイコさんも、そんな「想像」「願い」から生まれたみたいですね。一郎さんの一途な想いが切なかったです。なんやかんや心に残る人はずっと残りますもんね。結婚して、大切な人ができても、ifの未来は描かずにはいられません。
そっか、勲さんの「神様」って言葉に偽りはなかったか。本当に神様だったんだ。素直に見ればよかったですね。
信仰心から神が生まれる。
日本では胡散臭く思われる宗教も、元はこういう「願い」から生まれたもので、そこにやましいものはなかったんですよね。ただ、家族や大切な人の幸せを願う。それだけ。
絹子さんはどんな思いでブローチを返したんだろうなぁ、と思うと、少し酸欠になりました。この二人の馴れ初めエピソードなんかを妄想して今夜は寝ます。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
八百万の神がいるこの国では、人が想像した数だけ妖怪や神さまが生まれるんじゃないかなと思います。
>信仰心から神が生まれる
まさにそれですね!
結ばれなかったからこそ、ifをずっと考えてしまう。神聖で美しい思い出。女性より男性の方が、こういう心境になることが多いような気がします。
勲さんも、一郎さんの言った「神さま」を受け入れていました。
一郎さんには自分の心だけに留めておきたい過去があって、話せることだけ話した結果、あのお店には「神さま」がいることになったんです。
絹子さんの思いも想像していただけて嬉しいです。
一郎さんが戦争から戻ってきたと知っても、死病に冒された身ではどうにもできなかったでしょうね……
自分を忘れてほしいのか、覚えていてほしいのか。そんな揺らぎもあったんじゃないかなと思います。
陽澄すずめ様
思いも寄らない真相でした。カイコさんが一郎さんの祈りから生まれた存在だったとは。
現世では鬼頭絹子さんが犬飼絹子さんになることはなかったのですね { やはりイニシャルが……( ;∀;) }。
↓ ここ好きです。感動し過ぎて何度も読み返しました。
>絹子さん。絹子さん。許されるならば。
来世でもう一度、巡り会えますように。
今度こそ、同じ道を歩むという選択肢がありますように。
絹子さん。絹子さん。どうか――
一郎さんの想いにウルウルしました。本当に絹子さんのことを好きだったのですね。そして、約束を果たせなかった未練(!?)を抱いたまま、一郎さんもやがて……。
そうなると腐幽霊カイコさんの存在は……!?
作者からの返信
コメントありがとうございます!
真相に驚いていただけたようで、ホッとしました!
>やはりイニシャルが……( ;∀;)
そうそうそう、メタ的にはほんとそれです!
(そしてこの法則で考えると先生と百花さんは問題なく結婚できます……笑)
引用いただいたところ、一番想いを込めたところでした。拾ってくださって嬉しいです!
戦争や病気のせいで、当時は一緒になるという選択肢すらなかったんですよね。
現代であったら、解消できていた問題だったかもしれません。
カイコさんに残された時間が少ないというのは、すなわち一郎さんも……
はたしてカイコさんはどうなってしまうのでしょうか?
一郎さん、どれほど真摯な想いをこめて、ずっとお祈りしたのでしょうね……。・゚・(´^`*)・゚・。
読んでいて、思わず目頭が熱くなりました……(´A`*)・゚。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
叶わなかった想いだからこそ、何も混じることなく純粋なまま、強い祈りになったんでしょうね……(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
深く感じ入っていただけて嬉しいです!
これが真相でしたか。
絹子さんじゃないのに、絹子さんに似ているのはどうしてだろうと気になっていましたけど、似てて当然ですね。
一郎さんが思い描いた『犬飼絹子』をモデルにして生まれたのが、カイコさんと言うわけですね。
頭に引っ掛かっていたものが、ストンと落ちたような気がしました(*´▽`)
作者からの返信
コメントありがとうございます!
一郎さんが絹子さんに対して向けた様々な想いの結集したものが、『カイコさん』を作り出していました。
その名を与えたのも、また一郎さんだったのでした。
あああ、腑に落ちていただけて良かった!
こういう心境だったため、孫の勲さんや樹神先生には全てを話さずに、大事なところを胸に秘めていたんですよね……
切なくも美しい回でした。祈りから生まれた存在。これは深いテーマ性のある真相ですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
日本における『神さま』って、人がそう信じたから存在するもののように思います。
カイコさんは本当に神さまでしたね。