第18話いきなり、億万長者!?からの、就職先決定!?
退職金で、いきなりの億万長者となってしまった翌日、転職サイトから、複数のメールが届いていたので確認すると、スカウトメールだった。
最近の転職サイトは、エントリーシートや、職務経歴書を入力して公開すると、企業側からスカウトメールが来ることがある。
スカウトにも種類があり、単純に『ウチ、あなたが探している業種なんだけど、受けてみない?』いう物。
これは、こちらが検索して探した企業に、エントリーシートを送るのと同じく、書類選考があり、必ず面接が受けられる物ではない。
こちらから、エントリーシートを送る場合よりは、若干有利な程度だ。
もう一つは、面接確定スカウトで、『あなたの経歴に興味があるので、是非ウチの面接を受けて下さい。』と企業側がスカウトして来た物。
書類選考で落ちる事は無く、確実に面接は受けられるが、採用されるかは面接の結果次第だか、採用される可能性は、かなり高い。
まぁ、気をつけないと、ブラック企業って可能性もあるが…。
転職サイトにログインし、スカウトメールを確認すると、半分は普通のスカウトメールだったが、半分は、面接確定スカウトだった。
しかも、面接確定スカウトは、全て四菱系企業だった。
「四菱商事に、四菱地所、四菱重工、四菱VDK銀行って…、こりゃ鈴奈のお父さんの仕業だろうなぁ。やっぱり。」
だって四菱系は、役員待遇でのスカウトだ。
一流大学出ならいざ知らず、三流私立大学出の26の若造に、こんな大企業の役員スカウトが来るわけがない。
俺は、鈴奈に連絡してみた。
「もしもし、鈴奈?今、いいかな?」
「あ💕裕二さん💕大丈夫ですよ。この前のデート、凄く楽しかったです💕」
「喜んでもらえたなら、良かった。俺、女の子とまともにデートした事なかったから、つまらなくなかったか不安だったんだ。って、今日は、そんな話しをしたいんじゃ無くて、鈴奈のお父さんに、聞きたい事があってさ。」
「まぁ、そうだったのですか?私、てっきり次のデートのお誘いかと思ったのに……。」
「ははは、ゴメンゴメン。実は今、就職活動していて、ちょっと忙しくて。でも近いうちに、また誘うよ。」
「絶対ですよ?💕、楽しみに待ってますね。💕
お父様なら、今、目の前にいるので、電話変わりますね♪」
鈴奈が、直織人さんと電話代わった。
「もしもし、裕二君かい?私に聞きたい事って?」
「お義父さん、ご無沙汰しております。実は、転職サイトに登録して、就職活動しているのですが…」
「ああ、その件かね?何処にする?まぁ、四菱なら何処でも、採用確定だかね。」
「やっぱり…。お義父さんが、手を回していたんですね。役員待遇なんて、俺まだ26ですよ?四菱の重役が務まる訳ないじゃないですか。」
「裕二君、君にはいずれ、私の後継者になってもらいたい。その為に、先ずは帝王学を学んでもらおうと思ってね。君は確か、元自衛官だったよな。私としては、四菱重工あたりで、防衛省関係の担当重役として、頑張ってもらいたいと考えている。」
「四菱重工って、戦車とか飛行機とか護衛艦とか作っている所ですよね!?まぁ、部隊では、整備小隊にいたので、多少は機械関係には明るいですが…。」
「ふむ。部隊はどこだったのかね?」
「東部方面後方支援隊富士教育直接支援大隊の、整備中隊です。」
「なら、91式戦車橋や、92式地雷原処理車は、整備していただろう?なんとかなるよ。」
「そうゆう物でしょうか…。」
「裕二君。私はね、責任者は責任を取るのが仕事だと思っている。口でいうのは簡単だか、これが出来る人間は、意外にいない。君に初めてあった時、君は私にこう言った。『どんな形であれ、事故を起こしたのです。免許を持つものとして、処分は受けなくてはなりません。』と。それを聞いた時、私は君なら大丈夫と確信したよ。」
「そこまで言っていただいて、ありがとうございます。」
「大丈夫、君なら出来る!なんたって、鈴奈と私が見込んだ男だからね。」
「判りました。この話、お受けします。」
「そうか!では、四菱重工には、話を通しておくので、出社日等は、また連絡する。」
「あれ?面接は?」
「総裁が面接したんだ。採用だよ。(笑)」
「あ、なるほど。」
「じゃあ、鈴奈に電話を代わるな。」
そうして直織人さんは、鈴奈に電話を代わった。
「もしもし、裕二さん。ご就職、おめでとうございます💕」
「ああ、ありがとう。なんかお義父さんには、すっかりお世話になってしまったよ。」
「これで心置きなくデートができますね。💕早速ですが、次の土日なんて、どうですか?」
「いいよ。今度は何処に行こうか?」
こうして俺は、鈴奈と次のデートの相談を始めるのであった。
ある雨の日の出会い(仮) 灼眼の錬金術師 @navi_gt2
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