8月31日(水曜日)晴れ 亀甲洞

 8月31日。

 俺は、思い切って旅に出ることにした。

 これから始まるのは、俺の夏の最後の旅行の話である。

 その行き先は――海だ!


***


「うわーっ……」

 目の前に広がる光景に、思わず声が漏れる。

 青い空と白い雲、そして眼前に広がる真っ青な海。波の音も風に乗って聞こえてくる。

 まさしく夏って感じ。

 俺がたどり着いたそこは、とある海水浴場だった。夏休み最終日ということで、たくさんの人が押し寄せている。

 でもまあ、この辺りの海は遊泳禁止だし、砂浜にもゴミひとつ落ちていないから綺麗でいいね。

 さて、ここに来た目的はただ一つ。俺は旅行に来たのだ。

 それを思い出し、海水浴場から少し離れて歩いてみる。

 ここらへんの観光名所といえば……ああ、あったあった。

 大きな岩でできた洞窟みたいなものが見えてきた。これが有名な、竜宮城のモデルになった浦島太郎伝説のある亀甲洞か。

 入り口まで行って中を覗いてみると、思ったより暗くない。むしろ明るいくらい。

 奥の方には光が見えるし、これは入ってみないと。

 中に入ってみると、意外と広くて天井も高い。そして何よりも驚いたのは、中にあったのが電灯ではなく、ランプのようなものだったことだ。

「うおぉ~すげぇ!」

 テンションが上がりまくりながら、どんどん進んで行く。するとそこには、大きな貝殻や珊瑚の化石などがあった。

 おお、こっちには海藻の化石もあるぞ! なんか、すげえ楽しいんだけど! そんな風に楽しんでいると、ふと視界の端に何かが映ったような気がした。

 なんだ?と思って振り返ると、そこにいたのは……なんと人魚!?

「うおっ!?」

 驚いて変な声が出てしまった。

 しかし、よく見るとそれは本物の人魚じゃなくて……。

「あれ、お前……」

「あっ……」

 そこに立っていたのは、金髪碧眼の少女。……うん、間違いない。彼女はあの時出会った少女だ。

「やっぱりそうだよな?」

「……」

 少女は無言のままコクっと小さくうなずき、ペコリとお辞儀をした。

「久しぶり。元気してたか?」

「……(コクリ)」

 相変わらず無口な子だ。

「そういえば名前聞いてなかったけど、名前はなんていうんだ?」

 そう聞くと、少女はまた小さく首を横に振った。

 どうやら教えてくれるつもりはないらしい。……ん?待てよ。どうしてここに彼女がいるんだろう。

 確か彼女は、東京に住んでいるはずなのに。

 東京の人魚と三重県在住の俺、その出会いは今は語る必要はあるまい。

 それより今は旅行の話だ。

「まさかこんなところで再開するなんて。これも縁なのかもな」

「……」

 俺の言葉を聞いても、少女は何も言わずにじっと見つめてくるだけ。……まあいいか。

 それよりも気になることがあるんだよな。

「あのさ、ちょっと聞きたいことあるんだけど」

「……?」

「君はいったいなんの用でこんなところまでやってきたんだ?」

「……」

 少女はしばらく黙っていたが、やがてボソッと言った。

「探し物」

……ん?どういう意味だろう。

「探し物をしにきたのか?」

「……」

 こくりと少女はうなずく。

「どんなものを探せばいいんだ?」

 そう聞いた瞬間、少女の表情が変わった。まるで怒ったかのように眉間にシワを寄せ、頬を膨らませている。……怒ってる?

「ごめん、悪い意味で言ったわけじゃないんだ。ただ、なんでここに来たのかなって思ってさ」

 俺が謝ると、少女はすぐに元の無愛想な顔に戻った。よかった、許してくれたみたいだ。

「それで、何を探せばいいんだ?」

 再び質問を投げかけると、今度はちゃんと答えてくれた。

「……貝のペンダント」

「へえー、そうなんだ。ちなみにどこにあるとかわかるか?」

「……わからない。でも、海のどこかにあると思う」

 海の中にあるかもしれないってことか。でも、海に落ちたなら普通は見つかるはずだよなぁ。

「君って泳げるの?」

「……泳ぐのは得意」

「そっか。まあ、もし見つけたら連絡してくれよ。その時は力になれるかもだからさ」

 そう言うと、少女は少し微笑んでくれた。

「ありがとう」

 そしてそれだけ言って、彼女は洞窟から出て行った。


 それから俺は彼女と別れ、もう一度旅に向かう。

 次に目指すのは……山だ!

 

***


 山の頂上に着く頃には、もう日が暮れ始めていた。

 夕陽がとても綺麗に見える。

「あー、楽しかった!」

 景色も良かったし、空気は美味いし、自然を満喫できたし、最高だったな。


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以上が、AIのべりすと*によって描かれた、俺の8月31日の旅の思い出である。

こうして俺の夏休み最終日の旅は、どこにも行かずに終わったのだった。


めでたしめでたし


*AIのべりすと(https://ai-novel.com/)

文章を適当に入力することで、その先をAIが出力してくれるという文明の利器。

今回俺は入力したのは


 8月31日。

 俺は、思い切って旅に出ることにした。

 これから始まるのは、


この一文。後は脱線しそうになったら適当に旅行に戻したくらい。

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夏休み、嘘旅行日記 シャル青井 @aotetsu

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