異界の味方たち(ユニット:FFXX本隊)
「ゼルシオスだ。投降した敵を確保、迎え入れる」
『承知しました。格納庫を開放します』
人間形態となったパルティスを乗せたヴェルリート・グレーセアが、着艦体勢に移る。
と、その時。
「ねぇねぇ、そこの黒くて大きいの! わたしたちも載せてほしいんだけど?」
「すごーい! 大きいねー!」
「……」
閃銀の機体と天翔ける馬が、着艦を求めている。
「待ってろ! 今確認する! つーかてめぇ、
「私のこと知ってるの!? わーい!」
「って、敵意は
天翔ける馬――
妙にハイテンションな
既にして
「あー、こちらゼルシオス。喋る人型機動兵器と
『アドレーアです。許可します』
「うい。……降りていいとさ。来い」
「分かったわ」
「わーい!」
かくして、着艦を求めたユニットの全てが戦艦ドミニアに格納されたのであった。
***
着艦後。
格納庫内で、閃銀の機体が美少女の姿に変身する。銀髪碧眼、まとうドレスは緑を基調としたものだ。
「うおっと!? まさかロボが変身するなんてな」
ゼルシオスはわずかに驚くが、既にフレイアとヒルデでだいぶ慣れている。
「自己紹介が遅れたわね。わたしの名前はシルフォリナ。“フォリン・シリーズ”の3番機よ。と言っても……この世界には、わたししかいないようだけど。まぁ何はともあれ、よろしくね」
「私は
格納庫での自己紹介は、整備兵やゼルシオスの持つ端末によって艦内各所に中継されている。情報共有は抜かりなかった。
「あいよ、よろしく。ところで……」
ゼルシオスは腕輪端末越しに、ドミニアの艦体表面に取り付けられたカメラの映像を見る。
「こいつ、なんて名前なんだか? おい、知ってるか?」
ゼルシオスが見たのは、「ナ号」と銘打たれた竜だ。
「知らないわね。気がついたら、わたしたちに付いてきてたわ」
「知らなーい! それにしても、変わったドラゴンだねー!」
シルフォリナも
「んじゃ、適当に名前付けっか……おっと、角になんか書いてんな。どれどれ……」
ゼルシオスが映像を拡大すると、「ナ号」の文字がぎりぎり見えた。
「ふーん……『ナ号』ね。…………だったらシンプルに『ナーちゃん』で良くね?」
「ナーちゃん! 可愛い!」
格納庫の面々は、全員がコクコクと頷いていたのであった。
ちなみに当のナ号ことナーちゃんは、気まぐれにドミニアの甲板でひと休みしていた。
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★解説
今回味方になった有原産ユニットはコチラ。
●XKA-PH-003 シルフォリナ
https://kakuyomu.jp/works/16817139558648925327/episodes/16817139558688202417
●天翔馬(シュタイグ・アインコーン)
https://kakuyomu.jp/works/16817139558648925327/episodes/16817139558688258081
そして、ソルト様からお預かりした“
夕陽君が「タ号」を「タっさん」と呼んでいるのと対比させた格好です。ゼルシオス君の性格が垣間見える。
「ナーちゃん」呼び、日和さんはどんな反応を示すのやら……w
“
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885714804/episodes/16817330647531278951
あと、さらりと本エピソードで仲間になった全員に真銀竜の加護が付与されました。
これのお陰でシルフォリナが一線級ユニットに格上げ(対暗黒竜勢力に通用しうる状態)になりました。
なお、次話は「
少しばかりメタ視点を入れてみたり。
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