良い意味で人間不信になれる

前作(どちらの執筆が先か不明だが)の恋愛小説と打って変わって宗教を題材にした異世界ファンタジーもの。

タグにあったけど主人公が想像以上に弱かった。
それを補うように頭を使って行動しようとする部分がよかったかな。
中盤の戦闘で辛勝したシーンでも、死にかけるたびに反省して次に生かそうとしたり、そこまで強くない相手(?)に汗だくになって戦ったり、と最近の俺TUEEE系とまったく違うところが楽しめた。
ある意味ではそのせいでメルヴィナ。アリス。インテグラなどの尖ったキャラと比べると個性を感じなくて、主人公という立場のモブに思えた(笑)。
そこは勇者も同じで、勇者なのに出番が全然なくね?と驚きました。

ストーリーは普通に面白く、暗躍する組織や個人の思考のお陰で私も無事に宗教を嫌いになれました。こういう考えもあるんだなって感心もしたし、過去に何か嫌なことでもあったのかなって勘ぐってたら近況ノートを見て納得した(笑)。

読破した段階だと疑問に思わなかったけど、言われてみれば確かに結末に矛盾があるので、続編を楽しみにまっています。
また憂鬱になる展開になるんでしょうけど(笑)