死が怖い。
俺は死が怖い。
そうなったきっかけがあるわけじゃわない。
とにかく死が怖い。
寝てる間に死んでしまうんじゃないかと不安で眠れなくなることもある。
自分のことだけじゃない。
一緒に住んでいるおばあちゃんが寝てる間に死んでしまわないかと怖くなる。
例えばだ。知ってる人が死んだとする。家族でも友達でも、誰か死んでしまう。
俺はそいつがいなくなった世界で生きていける自信がない。
嫌いな奴でも、絡みがない奴でもどこかで生きている。それだけで真に孤独になることはない。
そいつが幸せも苦しみも味わえない事が恐ろしい。思い出が停滞してしまうのが怖い。
生きていれば、アイツは今どうしてるだろう?って思い馳せる方ができる。
でも、死んでしまったらそんなことを考えることさえできない。
想像することさえできない。最後にあった時のまま思い出が止まってしまう。
それがどうしようもなく怖い。
父方のおじいちゃんが死んだ時。俺はなんとも思わなかった。
でも、最後に会った時のことを思い出した。
古本屋でアルバイトをしていた時だけ、おじいちゃんの家の近くだったからたまに店に来て会う事があった。
それはその古本屋を誰にも言わずに辞めた。
もしかしたら、おじいちゃんが会いに来てたかもしれない。
そう思うとやらせない気持ちになる。
おじいちゃんは最後、俺と兄と姉に会いたがっていたそうだ。
俺はめんどくさいと、仕事があると会おうとしなかった。
酷いことをしたと思う。
人と話すのが嫌いだから会わなかったでも、孤独に死んでいったおじいちゃんのことを思うと後悔が残る。
葬式には行った。お通夜の時、遺体を見る事が出来なかった。
蔑ろにした人の顔を見ることはできない。
怖かった。
もう2度と関わる事ができない想い馳せる事ができない現実を直視出来なかった。
だから、死が怖い。
死にたくないし、誰にも死んで欲しくない。
好きなアーティストが死ぬ。
好きな声優が死ぬ。
好きな芸能人が死ぬ。
もう2度とその人たちの活躍を見ることはできない。
当然のことだ。
それが悲しくて怖くて、胸にモヤモヤがつっかえて気分が悪くなる。
人を嫌いめんどくさいと思うくせに孤独は怖い物だ。
出来ることなら、誰よりも先に死んでしまいたい。
おばあちゃんもお母さんも俺より先に死んで欲しくない。
そういえば俺は30で死ぬと公言していた。
痛い過去だ。
死が怖いくせに死ぬなんて軽々しく言っていた自分が気持ち悪い。
でも、願わくば身内や友人の死を経験する前に死んでおきたい。
日常に起きた事やらなんやら。 透明ナマズ @glasscat
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