第99話 聖王様はヤンキーになれない~布教されるほど負担が増えます~を読んで、さよならしちゃいました!

最終回です。


今回のみ前書きにて記載させて頂きます。


作者 尚乃様

今回はありがとうございました。


今回の作品はこちらからどうぞ

https://kakuyomu.jp/works/16817330650210185343



●今回の読書作品 

【作者】  尚乃 様

【作品名】 聖王様はヤンキーになれない~布教されるほど負担が増えます~(カクヨム)


●今回の読書会参加者

加納友美:オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。動物と話せる。この作品も含めて作者と言う設定。

カメの亀頭カメッチ:(メス):友美さんの家で暮らす下ネタ好きのカメ。解説役。

毛ガニの毛ガニッチ:クール便で友美さんの家にやってきた、ちょっと幼い毛ガニ。

元野ウサギのウサッチ:捕食され続けたと言う、ウサギの歴史も相まって謝罪ばかりするウサギ。

イグアナのイグッチ:ゆっくりすぎるイグアナ。



すでに読書会は始まっています。


「と………も……………み………ち………ゃん…………あ…………」


「あーはいはい。イグッチは明日私が東京へ行くんだよね?って再確認したいんでしょ?名残惜しむコメントありがとね。でも、ゆっくり過ぎて朝になっちゃうから、発言は他の人に任せて発言は極力控えてね。あと、実際どうやって発音するかわからないから、小さい『ゃ』は『ち』とくっつけてね」


私は明日、東京の大学へ進学する為、長年住んできた四国から旅立ちます。

そして現在行われている最後の読書会も深夜二時を回り、終了の時が刻々と近付いて来ています。


「ごめんなさい……。最後にいいでしょうか?」


「あ、うん。いいよウサッチ」


「ごめんなさい。この作品は、中世の風習を残すアーシュ公国と言う国から、公民の来世のために犠牲となる役目を負う聖王のアスタさんと聖棺の役目を担うイワウさんと言う女の子が現代の日本に来て寮制の学校に入学する……。自分がどうやって生きるか?どうやって死ぬか?それは自分で決める……。その為に国を捨て日本にやってきたと言う、ちょっとせつなくもあり、楽しいコメディ作品なんです」


「そうだね。とても不思議な世界観だよね」


「ごめんなさい。私なんかいつ捕食されてもおかしくない、惰性で生きてきた絶望の元野ウサギ……。でも、聖王アスタさんは自分の運命は自分で決める為、勇気ある一歩を踏み出しました。ごめんなさい。私なんか好き勝手に毎日を生きて来て、後は野となれ山となれ!みたいにのんべんだらりと生きていてごめんなさい……。そして運よく飼って頂ける事になって、安全まで確保して頂き、食っちゃ寝食っちゃ寝ばかりで本当にごめんなさい……」


「そ、そんな事ないと思うよ!ウサッチ!」


ウサッチは部屋の隅っこで顎を床にくっ伏して、いつもの様にネガティブ自虐発言をしています。

そして、カメッチはいつもの事だと、ウサッチを完全スルーして話始めました。


「友美。謝罪ウサギは放っておいて、この作品は本当に不思議な感覚になれるの。ヒロインのイワウさんの一言一言が可愛らしくて、切なくて……。それだけでも十分魅力ある作品で印象に残るんだけど、聖王アスタさんと聖棺イワウさんの成長コメディとしてもクスッとさせられるわ。特にイワウさんが聖棺として、いつでもアスタさんと共に朽ち果てる覚悟から、どうやってその切ない価値観から解放、変化していくのが見どころの一つよ。それに噛めば噛むほど味が出てくるスルメの様な作品だわ」


「割り込んでごめんなさい。本当にこ作品おすすめです。心情表現も世界観にマッチされる様に描写されています」


「そうだよね!それに全4章からなる、物語としての構成もしっかりしているよね!それに私エピソードタイトルが好き!哀愁漂う感じとコメディっぽさがうまく表現されているよね。意図した独特な語り手表現の手法やラップバトルも良かったしそれに最後は……」

(あれ?)


「友美もたくさん読書会を開催して、少しは語れるように……ってどうしたの?友美?あなた泣いてるわよ?!」


私の目からは何故か大粒の涙が流れていました。


「え?やっぱり私泣いてる?どうしたんだろう?」


「………まあ、明日東京行くから、しばしのさよならだから仕方ないわね」


「ご、ごめんね。ごめんね。なんか………別に意識してた訳じゃ……ないんだけど……ウウッ…」

(駄目だ……涙止まんないよ……)


流れる涙を止める事が出来ない私は、とうとう泣き崩れる様に両手で顔を覆いました。


「友美ちゃん?大丈夫?カニカニ……」

毛ガニッチはハンカチを両手のハサミで持ち私に差し出して来ました。


「と………も………み………」

イグッチは口でティッシュを加えて私に差し出して来ました。


「ごめんなさい。友美さん。私にはこれくらいしか出来ないけど」

部屋の隅にいたウサッチは、私の膝の上に寄り添うようにチョコンと座りました。


「仕方の無い友美ね。はい。これ」


学習机の上にいたカメッチが、咥えて私の頭の上に乗せた物は……。


「なに……これ?………え?濡れた靴下?なんでこんな物があるの?」


「この作品と言えば濡れた靴下でしょ?こっそりあなたの箪笥から取っておいて用意したのよ。元気出しなさい。そして明日東京に行きなさい。あなたが立派な獣医になるのを待ってるわよ」


「カメッチ……ありがと……ね!」


「元気が出たのならいいのよ。でも、あなた流されやすいから東京に行ったら本当に慎みなさいね。それに濡らすのは靴下だけにしなさいね。淫乱サキュバス友美。略して淫友」


「………」

(せっかく良い感じで終わろうとしてたのに……)

(でも、わかるよ。カメッチなりに心配してくれているんだよね。本当にありがとねカメッチ。それにみんな!)


その後は夜更かしとは矛盾した、一睡もすることなく朝までこの作品の皆で読んでいました。


そして翌日


私は行きの飛行機の中で感慨深く呟いていました。


(また、戻ってきたら読書会しようね。その時もどんなジャンルも作品も、えっと……読もうね!!)




【心療内科の友美さん達の夜更かし読書会】

連載していた本編が終了して、なんとなく物足りない寂しさを残していた時に思いつきで始め企画したこの作品。

元々一人でいる事が好きな私は、最初はなろうのみで細々と自己満足で書いていました。生活の中で常にネタを探しながら、妄想したりして過ごしていました。

PV数を見れる自作品のアクセス解析を知ったのも、前作が終了間際でした。書くのみで、自分と似たような作品以外の他作品には興味はなく、それに交流・応援とかは必要ないとも思っていました。いや、そう言う概念すらなかった様に思われます。


しばらくして、処女作が終了する間際にやっと、誰かに読んでもらいたいと言う希望が弱いながらも生まれました。

そしてそれにはまず重複投稿を開始して、単純に他の人の目に映る確率を上げました。

ツイッターは友美さんの本編中盤辺りで開始。そこでも、宣伝・応援の小説創作界隈を知る事が出来ました。

そして最初に書いた思い付きでの募集ツイート。しかし、予想外に応募が多く正直驚きました。そこで知ったのは、自作品を誰かの心に残したいと言う、同じ想いがある方々が沢山いると言う事でした。お恥ずかしながらそれを知ったのもこの作品がきっかけでした。


募集したはいいが投稿するには、トラブル防止のため、作者様の許可を得る事を自身の絶対条件に掲げていた私は、個別での恐る恐るの連絡。しかし、思いのほか皆様快く快諾してくれました。苦手だった交流も克服しました。


しかしトラブルもなかった訳ではありません。

その作品のファンの方からの、認識が違うとのクレーム意見。

削除要請。

作者様ではありませんが、人のフンドシで相撲を取ってポイントもらっているだけの、作品を馬鹿にしたネタの駄作との誹謗中傷。

重複投稿の拒否。

R-18作品は誘導URLの禁止がある為、一部のエピソードが重複掲載出来ない。

応募のあった作者様の音信不通により投稿できない。

投稿後何も反応なく、おそらくお怒りの作家様。


ある程度想定はしており、色々とありましたがその都度迅速に対応させて頂きました。


色々ありましたが、他作品を読むと言う事は色々な意義もあり必要であると思います。

小説の基本ルールを知ったのも、この作品きっかけです。そこは自由なネット小説なのであまり気にしない様にはしています。


一度、この作品は終了とさせて頂きますが、夏休みや年末年始など節目で短期集中連載と言う形で復活も考えています。その際はツイートで募集させて頂きます。


読者の方々、作家の方々、この場を借りてお礼とお詫び申し上げます。


読んで頂きありがとうございました。


そして下ネタの数々、不快にさせてしまった事もあるかも知れません。

申し訳ありませんでした。


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心療内科の友美さん達の夜更かし読書会 ~どんなジャンルも読みます!~ @pusuga

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