あとがき
プラネット・ナインを最後までお読み頂きありがとうございました。
この物語の世界は、未来の太陽系を舞台としており、Ardy(Artificial other body / Ardy)、アーティフィシャル・アーザー・ボディ(通称アーディ)と呼ばれる、人型の分身体に意識を転送し、無窮の宇宙、遥かなる宇宙へと旅立って行った人類の物語です。
プラネット・ナインでは、第二話で原始太陽系が登場します。
その太陽系は、私達が知る太陽系とは違い、太陽から木星の間にある、水星、金星、地球、火星の、四つの惑星達が存在せず、巨大な第一惑星が存在しています。
その設定に至った背景に、小さい時から太陽系にある惑星達の大きさに違和感を感じており、特に太陽から木星の間にある四惑星達の大きさが極端に小さい事が気になっていました。
そんな時、新しい物語を考えていると、遠い昔の太陽系には、現在には無いPlanet-9と呼ばれる仮説の巨大惑星がある事を知りました。
そのPlanet-9を考察してゆくと、あの太陽系の違和感を思い出し、
―太陽と木星の間には、巨大な惑星が存在していたのではないか
そう考える様になりました。
実際の所はわかりませんが、太陽系が形成される際に、現在の不均等な惑星達が誕生するより、大きさが、”大”から”小”へと変化する方が自然で、もしかしたら四惑星達は、Planet-9の残骸なのではないかと考えるようになり、その周辺に存在する小惑星帯がある理由も説明がつき、立証は出来ませんが、そう考える方が自然なのだと考える様になりました。
ムゥとナン
この物語に登場するムゥとナンは、私達とは違う体を持つ、知的生命体です。
彼らは、原始生命体、アメーバが進化した粘菌類で、クリスタルと共生する事で、意思疎通や強靭な体を得る事が出来る設定になっています。
この物語では、太陽系から弾かれた惑星で、
―太陽の光も、月のよる潮力も無い世界で生まれる生命体とは、どんな生命体だろう。
そもそも、そんな環境で生命体が誕生する事は出来ないのではないか。
など、色々と考えて行くと、シンプルに太陽系に豊富に存在する、水素、二酸化炭素を主成分に誕生する生命とは何か、灼熱と極寒の世界で生き抜く生命体とは何かと考えると、アメーバに行きつく事になりました。
そんな時、ある神社の宮司様と立ち話をしていると、松露というきのこの話を聞かせて頂き、菌類を登場させようと思い立ち、原始太陽系で最初に誕生したのは菌類で、彼らは過酷な環境でも進化する事が可能で、条件さえ揃えば、有能な知的生命体になるのではないかと考え付きました。
その条件が、クリスタルで、生命体が素粒子と電子の奪い合いで生き抜いているのであれば、電子を使う生命体が誕生し、その電子を保存、増幅が出来るクリスタルが彼らと接触すれば、我々とは違う生命体が誕生している。
それが、知性を持た粘菌生物、ムゥとナンの誕生でした。
最後までお読み頂きありがとうございました。
また新作が出来ましたら、お読み頂けましたら幸いです。
それではまた、物語の世界でお会いしましょう。
TA-KA
プラネット・ナイン ~クリスタルに宿した生命体 TA-KA @TA-S-KA
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