雨の致死量を知る
eLe(エル)
第1話
雨が降り始めていた。降り始めて間もないが、次第に強さを増していくのが分かる雨だ。降り
濡れたいわけなんてない。冷たい、寒い。けれど、いっそこのまま
ふと思い立って、
なのに
叩きつける粒が激しくとも、穴は開かない。それでも身体と不快に同化していく衣服の感覚で、私は内臓から溶かされていくようだった。
濡れ続けても、痛くないと思っていたのに。そして、気づいた時には遅かった。
雨が止んでも私は、濡れていた。
了
雨の致死量を知る eLe(エル) @gray_trans
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