サキュバスと交わった俺は、今日も誰かと交わる
@deishu3
第1話 特異体質
「悠斗!ダメおかしくなる!!」
学校のトイレの中でその情事は行われていた。
小さくきめ細かい背中を見ながら俺は罪悪感と劣情に入り乱れていた。
体と体を絡ませ、狭いトイレの中では二人の息づきかいは荒く、和香の喘ぎ声が出てしまっている。
「和香さん。ちょっと声でかいって」
俺は、薄い小さな口に自分の指を突っ込んだ。こんなところを誰かに見られてでもしたら二人揃って退学だ。誰かに見られてはいけない背徳感に襲われ、気持ちが一層高まり、俺はすぐさまに抜く。すると、和香はくるりと俺の方へ向くと小さな口を目一杯あけ顔に手を添えた。
「出していいよ」
お大きな目を少し細め、俺のを待っている表情は艶かしく、俺はすぐに果ててしまう。
勢いよく出るものを口で受け止めるとゴクリと飲んでしまい、舌を出した。
「悠斗くんの飲んじゃった」
自分の言動が恥ずかしくなったのか少し頬を染める和香。俺は自分の下腹部が熱くなってくるのを感じ、胸が少しチクリとした。
望月悠斗は一般高校生だった。見た目は、普通。身長平均的。これといって特技もなく、運動ができるわけでも勉強ができるわけでもなかった。どちらかと言えば根暗な男子で、女子はおろか男子の友達も少ない。もちろん女子と付き合ったことはなかった。
しかし、今、望月悠斗は経験人数が5人に増えていた。容姿が良くなったり、頭が良くなったりしたわけではない。ただ、あるサキュバスに会ったのだ。そこで彼の人生は変わり、特異体質になった。
望月悠斗は、虫の音がうるさい路地を通り、息を切らしながら家へと向かっていた。満月で少し明るく、気分が良い悠斗の足取りは軽かった。家に帰るとすぐにシャワーを浴び、体を清める。そうすると、いそいそと自分の部屋に向かっていった。徐に冷房をつけ、ニタニタしながら、クローゼットの奥にしまってあるV Rを取り出す。
「今日は、誰もいないし、最高の一日になりそうだ」
そうこぼしながらV Rを装着した。
今日は、両親が母方の父、悠斗の祖父の三回忌に田舎に泊まりで行っている。
バイトがあることを建前に、悠斗は家に一人で残ったのだった。本当の理由は家で誰にも憚れることなく、全裸でオ○ニーがしたいということだった。
望月悠斗の趣味は、エロの研究であった。深夜毎日エロサイトを漁り吟味する。バイトを週3回ファミレスでバイトをし、それを全部エログッズにつぎ込むのだ。今日見るのは、サキュバスのお姉さんに童貞を奪われるという設定のビデオだった。少し、現実離れしている方が優斗は好きだ。サンプル動画の通り、寝転んでいる視点から、お姉さんに色々して貰うという内容ということ把握している。
這いつくばってくるアングルに思わず、声を漏らす。胸が大きく、腰からお尻までの放物線が美しい。ぷっくりとした唇が魅惑的で魅力的だ。
「触って欲しいの?」ヘッドホン越しに甘美な声が耳をなぞる。背中に電撃が走ったかのような衝撃。思わず手が下にいってしまう。しかし、我慢する。
友人曰く、触らず、興奮が最大限に達した時、何かが舞い降りてくるそうだ。半信半疑だがやってみる価値はある。手を伸ばしは引っ込め、手を伸ばしては引っ込める。
男たるもの我慢が大事だ。俺は天国もといヘブンの景色を見たい。その願望は手を伸ばせば潰えてしまう。興奮と葛藤が交錯するなか下半身に何かあたたかい今までに経験のない経験が襲ってくる。
なんだこれは。全身のあらゆる神経が自分の下半身に全集中している。これがその感覚か。自分の欲望という鬼に打ち勝ち、勝利をもぎ取ったその先にあったのは、まさに天にも昇るような感覚だった。
「あぁぁぁぁぁぁ‥‥‥…‥」
声を漏らしてしまう。その時だった。
「きゃははは。すっごい声出てる〜。かわいい〜」
ヘッドホンから出ている音ではない。もっとあざとく声の高い声だ。悠斗は、ヘッドホンとV Rを勢いよく外した。
閉めた窓とカーテンが開かれており、満月に照らされ悠斗の股には美少女が微笑んでいた。
「望月悠斗くんだよね?今から君をたべてもいいかな?」
混乱している悠人だったが、その魅惑の容姿と声に首を縦に振ることしかで
きなかった。
サキュバスと交わった俺は、今日も誰かと交わる @deishu3
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