第三十ニ夜 お面

これは同じ心霊同好会の人から聞いた話です。


心霊同好会のメンバーのKさんが海外の出店で売られていたお面をどうしても気になり、購入したそうです。


購入してからと言うもの、体調不良や身内の不幸など急激に運気が悪くなり出したそうです。


ある日、ふとそのお面が視界に入り、見つめていると一瞬ではありますが瞬きをしたように見えたそうです。

「まさか…」とは思ったそうなのですが、ある晩寝付けが悪くなかなか眠れずにいると、「ウーッッッ…ウーッ…」と苦しむ人のような声が聞こえ、慌てて電気を点けて、その声のする方へと歩みを進めたそうです。


その声は間違いなくお面からしていて、お面の顔は歪み目をつむり、人が苦しんでいる感じだったそうです。


翌日、Kさんはそのお面を寺へ持っていき供養して貰ったのですが、何度お祓いをして燃やそうとしても苦しむ声と共に、炎の中から飛び出て来るのだそうで、何軒ものお寺を回っても結果は同じでした。


ある有名なお寺に持っていくと、燃やさずに保管して供養する形式を取って頂き、何とか自分の元から手放す事は出来たそうです。


それからと言うもの、体調も良くなり、苦しむ声も自宅で聞くことは無くなったそうです。


第三十二夜 お面 終わりです。

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心霊100物語 @nyankichi8888

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