あとがき

「五十猛乱写事件(短編版)」いかがだったでしょうか。カメラを武器とするのはアニメ「スピードグラファー」という先行作品があります。本作では写撃として着衣を散り散りにする一方で人体には無害と置き換えています。元々は「フォトカノ」から着想しました。


米国では毎年のように銃による乱射事件が起こり何十人もの人が亡くなる痛ましい事件が発生します。本作ではそれを反転させ明るく描いてみたかったのです。着衣を散り散りにするカメラを女子に向けてみたいと思いませんか?


主人公の五十猛が所有するパナソニックFZ300というカメラですが、こういった高倍率ズームモデルはネオ一眼とかブリッジカメラと呼ばれます。私のハンドルネームがFZ100なのですが、これは私がカメラ趣味を始めるにあたって購入した最初のカメラがパナソニックFZ100だからです。FZ100→FZ150→FZ200→FZ300とシリーズは進化していきます。


FZ200とFZ300は同じレンズを共有していると思われますが、換算25mm~600mmまでをF2.8通しでカバーしたものです。望遠レンズは望遠端だとF値が上がって暗くなりISO感度が上がってノイジーな絵になる傾向にありますが、FZ300の場合、望遠端でもF2.8の明るさをキープし、低いISO感度での撮影を可能とするのです。小型センサーの不利をレンズの明るさでカバーするというコンセプトな訳です。


「五十猛乱写事件」は元々は脚本が原型です。「Free!」を見ていて、そんなに男子の裸が描きたいのか、だったら……と思ったのがきっかけです。基本的に内容は変わっていませんが、屋上に現れる女子が純でなくてもう一人の文芸部の女子としていました。その点でストーリーにねじれがあった訳です。


カクヨムに投稿するに当たっては小説形式(長編)に書き直しました。ねじれも修正しました。ただ、物語の前半はバトルに至るまでの経緯を描いたもので、肝心のバトルは後半からという構成になってしまいました。この点で読者を遠ざけたと思います。で、今回、応募するに当たって脚本を読み直して短編として書き直した次第です。圧縮すると5000字くらいで書けちゃうのが意外でした。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

五十猛乱写事件(短編バージョン) FZ100 @FZ100

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ