本作は、日本の昔話の二次創作を集める自主企画イベントへの応募作として記されました。しかし作者は博識な人。まず昔話の選択が並みではありません。どんな昔話を選んだのかは読後にネットで検索を願います。
はてさて、その物語は。題名とキャッチコピーに表れるは人外の名。その人外の振る舞いは、真剣であるはずなのですが、なんとも滑稽で、もしかしたら遊びだったのかもしれません。それが人には到底叶わぬ規模で行われます。間延びした風情が味を出しています。人の身にはこんな悠長な話はできませぬ。
人外になったつもりで大きな心で、いや、実はせせこましいのかもしれませんが、浮世離れした話をご堪能あれ。