これぞファンタジー!幻想と、狂気と、そして強さを秘めた物語

何より描写が美しい!空の青さをしっかりと描写しており、その重厚さと鮮明さが伝わってきます。そんな中に1点、空想が混じり、その点が広がり、物語を大きく動かしている。文才もさることながら、その巧みな技術によって、「小説」として素晴らしい作品になっていました。

最後、突然現れる恐怖はとても生々しく、それが物語になんとも言えない、奇妙な後味を残していきました。それがまたクセになるもので、何度も読み返したくなります。素晴らしい小説でした。

このレビューの作品

空寂の旅