パラサイトの愛
この七日間考え続けた。「何であの時、死ぬことを厭わなかったんだろう」「何であの時、殺せなかったんだろう」。頭がどうしても想うのをやめてくれない
答えを出せないまま、気付けば”榴美”が死ぬ日だった。気づけば考えるのをやめていた。気づけば走り始めていた。私をそう突き動かす"もの"には気づかずに
七日ぶりの病室に入ると、そこには意識を失いかけている榴美、いや、私のために今まさに旅立とうとしている”仁”の姿が目に映った
「仁!!」
――
何をやっているんだろう。私は。今まで1000年以上紡いできたこの”人生たち”を、たった一時の感情に任せて終わらせてしまうなんて。だけどなんでだろう、不思議と後悔の「こ」の字もない。ただ、仁には感謝以外に何も感じない。私に教えてくれたことに対して。ようやく気づいた
これが愛なんだって
床上のパラサイト itsukaichika @ichioka
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