第5話 終わりの始まり
気づくと干物くさい右手の匂いは消え、卒業を迎えた。童貞と高等学校の卒業は同時期なので大した差はないだろう。あの忌まわしき感染症によって卒業式は簡略化された。涙を落とした卒業生は一人もいなかった。私は乾いた卒業式を鼻で笑い、卒アルを定年付近の担任からいただいた。彼女にメッセージを書いてもらった。ついでに彼氏にも書いてもらった。僕と彼氏は因縁の関係だが、嫌なやつではなかった。僕の卒アルのメッセージを書き存じた以外は。地球の始まりには終わりがある。読者の君も作家の卵の僕も死ぬ運命だ。しかし狂愛の彼の恋愛は卒業を節目として終わらなかった。第二章であるストーカー編に続く。
狂愛 坂口 大雲 @gjm21
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