第3話 それぞれの計画

部屋に案内された俺は、部屋のベットに寝転がっていた。

……ゼウスが言ってた、英雄って誰だ?…まぁ分からない以上、もう1つの依頼である、ワールドの攻略を最優先事項にするしかないな…まずは、色々と情報収集しねぇとな…となると…

俺は、部屋にあった羊の革でできたメモ用紙に、ペンで自身がやることを書き始めた。


「まずは、盗賊…じゃなくて、彼らが起こそうとしている反乱って名の革命に助太刀する…女王を倒した後、ワールドと英雄の情報収集か…ワールドと英雄の情報を集めつつ、恐らく、ゼウスに転生されられているだろう、アイツらと合流しながらワールドの攻略&英雄討伐…こんな物か」


これからの大雑把な計画をメモ用紙にまとめ、俺はポケットにメモを突っ込み、再びベットに寝転がって寝始めた。


【ツリーハウス(会議室)】


「若…どうするつもりです?」


仲間の1人が牙王をどうするつもりか少年に聞きた、少年は少し目を細めながら答えた。


「あいつは、先導者として使うつもりだ…実力は確かだしな…だから、作戦はこうだ…女王は、恐らく最後のチャンスである王女の誕生祭でもあり女王への即位の日に大勢の人が居る時に畳み掛けると思う…だから、変装し俺らは人々に紛れて待機する。あいつは、城に侵入させて女王が暗殺仕掛けた瞬間、暗殺を食い止めさせ、兵士達と戦わせる。そのすきに、俺らは防御が薄くなった地下鉱脈への出入口を襲撃、全員を助け出したのち、女王の暴君っぷり大暴露する。そして、王女を女王にさせる…失敗は許されない。だから、皆、気を引き締めて行こう!」


「はい!!」


全員が一斉に生きの良い返事し会議が終わった。


「父さん…母さん…」


1人、会議室に残った少年はマフラーを大切に握りしめそう呟いた。


【マーラン王国 玉座の間】


ハルマは玉座の間にて、椅子に肘をつけ暗殺の計画を企てていた。


「…あの賊共は必ず来るな……ならば、丁重にもてなさないと行けぬな…!」


何かを思いついた女王は、立ち上がり


「親衛隊隊長はおるか?」


ハルマがそう言うと。ドアを開けて鎧を着た男が入ってき目の前でひざまずく。


「親衛隊隊長ワーグ、只今参りました…」


ワーグはハルマの命令を聞き必ず行うので、周りからは主人に忠実な狂犬と呼ばれているが、本人は誇らしく思っている。


「ワーグ…お主なら妾が思っていることが分かるな?」


ハルマの問にワーグは、自信満々の顔をする。


「えぇ勿論です。王女を暗殺するため、盗賊達をわざと放置し、セートを使い広場で大暴れさせたのち、タイミングを見計らい魔法で暗殺…その後、盗賊達と執事長のジジィを捕まえ、共謀し王女暗殺を企てたことにし処刑…そして、前日に下準備・・・をしより完璧に…そう思ってますね」


「ふふ…流石だな!ワーグ!」


「勿体ないほどのお言葉です」


ワーグは、ハルマの考えを見事に当て褒められるも頭を下げたまま自身を尊重しない。


「では、私は準備をするためにこれで…」


深々と礼をしたワーグは、玉座の間から退出した。

残ったハルマは、玉座の間にある大きな窓から夜空に大きく浮かぶ緑色のワールドを見つめた。


「実に楽しみじゃのう…あの賊共が自分達の希望が目の前で潰され絶望する顔が…!」


ハルマは不気味な笑みを浮かべた。


【王城 王女の部屋】


「あの人に会いたいな~…」


ベットの上で、寝間着姿で足をパタパタと足を動かしているのは、王女マリア・マーラン。

マリアは、昼間に自身と自分にずっと仕えてくれている執事を助けてくれた。牙王のことを思っている。


「…私の誕生祭の時に来てくれないかな~?」


どうしても、礼を言いたいマリアはどうやって礼を言おうか考えていた。


「私に任せてください…」


「爺!」


ロックして入ってきたのは、国王が若い時から仕えていて、国王が死ぬ際、マリアを頼むよう言われ、それ以来マリアに肩入れしている執事、アーサーが紅茶と茶菓子を持って入ってきた。


「どうするつもりなの?」


マリアは、アーサーが持ってきた茶菓子を食べながら聞いた。


「私の、昔の仲間を集めて手分けして探します…私の感だと、お嬢様の誕生祭の日に来ると思いますので…」


「でた!爺の絶対に当たる感!」


マリアとアーサーは、その後もお茶を飲みながら深夜になるまで話し続けた。


「それでは、また明日…」


「おやすみ~」


部屋から退出したアーサーは、食器を運びながら廊下で止まり、アーサーが窓を開けると、白い鳩入ってきた

入ってきた白い鳩は、アーサーの肩に止まり、アーサーは鳩の足に巻きつけられていた紙を外し、紙に書かれている内容を読むと別の紙を取り出し鳩に巻きつけ飛ばす。


「お嬢様は必ず御守します…この命が尽きてでも!」


夜空を見ながらアーサーはそう誓った。


────────────


【翌朝】


早朝に叩き起こされた俺は、少年の稽古相手をしていた。

眠い…

そう思いながら、俺は木の枝で、少年の攻撃を避けていた。


「クソっ…!」


俺が余裕そうな表情で、木の棒で攻撃を流しているせいか、少年はそうとうイラついていた。

仕方ない、少し本気を出して…

俺が軽く少年の額に、軽くデコピンをしようと間を詰めたその時、


「若!新たに放置された者が…」


「なに?」


「ちょっ!!」


少年が避けるのを前提として、間を詰めたため、俺は途中で避けるのをやめた少年とぶつかってしまい、俺は少年を押し倒した。


ムニュ


そんな感触が俺の手から感じ、顔を上げてみると、俺の右手が少年…いや、少女の胸を掴んでいた。


「な、なななな何するんだよ!!」


慌てて少女は俺から離れたが、俺は頭の中で渦を巻いて固まっていた。


「…おい、どうしたんだ?」


少女が俺の顔を覗き込んできたが、俺はその場で倒れ気絶した。

実をいうと、俺は……女性が大の苦手なのだ。

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異世界ラグナロク 〜少年達の異世界攻略〜 @yakimesigakusei

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