第35話 dadzihhasj 呪のスキル   (疑う勇者)



呪のせいで、その男は国を追いやられた


たったひとつのつまらない呪のせいで



ーーーーーーー



「え?これかい?これは銅貨1枚だ」 (10円程度)


「え?安い?ありがとよ、うちの裏で作ってるんだ、少しでも売れればありがたいってぇわけよ」


「いや、いい、いいよ、そこまでたいしたこっちゃねーよ、へへっ!」



この店屋のおやじと話している相手は、手振り身振りだけだ。


口がきけないのであろう。


そういう者もたまにはいる。なので、特に不便を感じないくらいには慣れている。



粉を練って潰して平たくし焼いたものを、その口をきかない男は数枚買っていった。



道の隅に座って食事を終えた男は、そばの冒険者ギルドに入っていく。


常時依頼の張り紙を確認し、表に出る。




数日後


男はズタ袋を背負って冒険者ギルドの扉をくぐった。



「なーに言ってるかわっかんねぇーよぉうえぇ〜っはっはっは!!」


とギルドの荷受け職員がニタニタ笑ってる。


さっきからこの調子なのだ。


採取物の買取は銀貨5枚になるはずなのに、大銅貨5枚しか渡してきやがらない。



「・・・きさま、わかってるんだろうな・・(だじはず)」男


男はくちがきけたのだ!



「あ?何が?いや、最後、、聞き取りにくかったんだが?なんだって??」職員


「・・・・わかってんだろうな!(だじはず)」



「??もいちど?!さいごだけでいいや、言ってみ?」


「(だじはず)」



職員はカウンターを超え、その耳を男の口の前につきだし


「はい、もいちど!」


「(だじはず)」



「・・・お、お・・おめぇ、、、、」


こくんとうなずく男



「呪持ちなんか出てけ!」


「いや、金ちゃんとよこせよだじはず!」



「やったろうが!」


「銀貨5枚のはずだじはず!、もらったのは大銅貨5枚だけだじはず!!」



周囲の者たちはその語尾に驚き、皆男を見始める


(だじはずって・・)


(ああ、呪だ)


(呪の語尾、初めて聞いた)


(おまえ田舎出じゃないんだ?)


(おう、領都生まれの領都育ち)


(なんでこんなとこにいんだよ?)


(いや護衛だから単なる)


なる!!


(都会もんにはわからん呪だよなー)


(ああ、オレもやばいとこだったぜ、)


((((俺も!!))))



(??知らんのだが、どういったものなんだ?)


(((((((・・・・・・・・・・・・・)))))))


こえーぞ? と誰かはぼそっと


(ごくりんこ・・・覚悟できた)



カエルの尻から空気吹き込んで、膨らませて破裂させる遊びをしまくると、


ある朝から言葉に語尾が付くようになる +だじはず と。


例えば、


「ままーごはんまだぁーだじはず?」


「せんせー、うんこもれましたぁーだじはず!」


「おやすみなさいだじはず」


「ご武運祈りますだじはず」


「ご昇進おめでとうございますだじはず」


「それは、、おきのどくだったねだじはず」


「おんななんて星の数ほどいるんだからだじはず」


「ぼ、ぼくと、けっ、けけけけけっこんしてくだじはず!!!」



とまぁ、こうなる。


で、同時にスキル、特別?スキルも憑く。


お、


ちょうど男はそのスキルを使うところである!



左手の平にすっと発生した一本の麦わら、長さ20センチくらいの、短いほうのうやつだ。


それを


おもむろにくちにくわえて息をふきこむ


ふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふーふー



(あれな、リアルに吹き込んだ分しか入んないんだわ)解説モブ君



「およ?なんかトイレ、、おい、いけねーだろーが!!」職員


なんか、少し浮いてる?、足で動こうとしても空をけるだけ??


男が顔真っ赤にしながらも一生懸命ふーふーやってる。



半時ほど(1時間程度)



ふわふわ浮いた風船のようなハラに人間がくっついた感じで浮いている。そう、あの職員。涙目で抵抗も辞めている。



はぁ、、と


やっとひとしごと終えてさっぱりしたように袖口で額を拭い、ニカッ!!


「さて、誰が?」とばかりに右手を差し出す男。


麦わらと、一本の細い矢。麦わらで飛ばす吹き矢だ。


無言で争う冒険者共。


伸びた手が奪い取り、


ぷっつ!!



ぼむっつ!!!



血が飛び散り



阿鼻叫喚?


でも他の職員がギルマス呼びに行き、すぐ来て回復。


その後関係者全員尋問。



男に追加で銀貨5枚渡される。


犯罪職員はくびにしてもいいんだが、したらそのよるまで生きていられないだろう。


それをわかってる職員はギルマスの足にすがってる。




で、


吹き矢吹いたのはマサシだった。


ぼちは争奪戦に加われないチキンなので傍観していた。



「こっちの大陸は、なんか怖いな?」マサシ


「わうっつ!!」パタパタと尻尾ふるボチ。話しかけられるだけでもう嬉しくて仕方ないのだ。




マサシの旅はまだ続く







**オチらしいオチ無く、もすわけないっず!!。**


これは


https://kakuyomu.jp/works/16817330657009177393/episodes/16817330666834310502


水魔法ぐらいしか取り柄がないけど現代知識があれば充分だよね?


の144話


>オベイロスの精霊事情を甘く見ているクーリディアスにとっては精霊による損害は意味不明に見えるだじはず。これで、クーリディアスには現地の事情に詳しい自分はより有用に見えることだろう。



ここからきたものです。


なんか、すんげーツボったんで、記念作品ほしいな!と思い、稚拙ですが書きました!





ps


タイトル dadzihhasj は、hhと重なっても「っ」になりません。1文字時より強く発音します。最後のjは消音文字ですので音を出さずに口の形だけ残してください。消音文字の濁音子音が最後なので、その前の子音が濁音になります。


ww


ps2

この話は

https://kakuyomu.jp/works/16817139557061810877/episodes/16818093078809885948

なろうに2024年06月07日 00時26分に掲載した分です。

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