下刀
ソングン
下刀
『街灯だけが照らす夜道。塾の帰り道にブツブツと小声で「あのクソどもめ」と虐められている同級生に悪口を吐きながら歩いた。 いつものように駄菓子屋を通りかかった時。俺の目の前に何が置いてある。汚れた刀である。俺は幼児が石を持ち帰るような心でその刀を持ち帰った。
刀を持ち帰り自分の部屋で下刀と書かれた鞘から刃を抜いた。その刃は秋刀魚の様にギラギラと輝いていて美しかった。だが不気味な文字が刃に彫られていた
[君に失うものはまだある]
と書いてあるのだ。俺はその刀が何なのか知りたく図書館やネットなどで調べたが下刀という刀はヒットしなかった。
それから数年が経ち、俺はもう社会人になった。だが俺の社会人の生活は悲劇であり、俺は仕事を辞めて帰省した。実家で懐かしさに浸っていた時、何気なく学生時代の私物を漁っていると、下刀が見つかった。俺ははしゃぎ鞘から刃を抜きいた。やはりその刃は美しかった。だが違和感を感じた。何故なら刃の文字が昔と違うように思った。
[もう君に失うものは無い]
と書いてある、その刃の文字を見てから記憶は無く目覚めると取り調べ室だった。』と必死に我々に話すが、彼は自分の母親と父親を殺害し、街で凶器の刃物を振り回して人を2人殺し、3人怪我をさせた凶悪犯だ、我々は精神的な問題でこうなったと思った。
私は彼が言った下刀と言うのが本当に存在したのかはわからないが彼の言った下刀と言うの鏡であり自分のその時の本当の心境だろう、彼は表面上は家族もいるが孤独で、人生は成功せず、下刀と言う架空の刀のせいだと偽り、最後の自分の落としまいにしたのだろう。
下刀 ソングン @kyousei1
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