エピローグ
その後、一連の出来事はスタッフたちの編集技術によりいい感じになってオンエアされた。
また、桃太郎は華にいろいろな才能を見出され、あの世で働きながら現在はおじいさんやおばあさんと共に裕福かつ平和に暮らしている。
「いや、鬼退治以外何一つとして原作通り進みませんでしたけどね!」
あの世テレビ局にて。
スタッフは華と次回の番組の打ち合わせをしていた。
現場と変わらず飛んでくるスタッフのツッコミに華は笑いつつ、机の上にある雑誌を手に取った。
「まあでも、そのおかげでいい人材を見つけられましたし」
「確かに、それはそうなんですけどね……」
パラパラと雑誌のページを捲り、華はニンマリと口角をあげる。
「『上半期NEXTブレイクイケメン・
華が桃太郎に見出した才能とそれにあった仕事。
それは、芸能活動であった。
ちなみに、
(あの顔にあの二面性のある性格はギャップでイケる。身長結構あったし、身体も引き締まってるからモデルとしても活躍出来るだろうし万能型だわ)
課題だと思ってた演技も上達がはやいし、下半期にはブレイクで一位取れそう……などと考える華にスタッフは深い溜め息をついた。
「前回のシンデレラのガラスの靴転売事件もですけど、俺たちの思ってるおとぎ話と現実って違うものですね」
「いや、そこは私たちが介入して乱してるだけですよ」
「ホント、そうで……ちょ、それ自覚あったんですか!?」
衝撃を受けるスタッフを横目に、華は机に置いてある資料を見てふっと笑う。
「次も桃太郎みたいに才能がある主人公がいいですね。金になりそうな」
「この番組そういう趣旨じゃないんですけど!?」
ーめでたしめでたしー
あの世アイドル彼岸華!〜桃太郎〜 波野夜緒 @honcl
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます