こよい はるかさんのリレー小説、第四話!⚠五話を執筆される方しか読まないでください⚠

KURO

彼の好きな人……

加奈と約束してから翌日の放課後、私は駅前のカフェへと足を運んでいた。私の目の前にはLI〇Eを弄っている加奈が私に手を振っていた。


 私は席へと座り加奈と海の好きな人予想を始める。『誰が好きなんだろうね、海は?』

『海のことだから生徒会の小娘じゃない?』

 加奈が言っているのは私達が通う学園で

生徒会長をしている松泉若葉さんのことだ。


 胸も私より大きくて性格も十分に素晴らしい……そう、私達なんか足元にも及ばない程に…… 私が気分を暗くしていると加奈がふと思いついたように私に言った。

 「あっ、海の好きな人って蒼空じゃないの?」加奈のその言葉は私をパニクらせるのにはとても十分だった。


 「そ、そんなわけないでしょ! 海は氷の王子様と呼ばれる程恋愛には興味が無いんだから!!」私のその言葉に加奈は

「どうだが……」と返してカフェオレを啜り始めた。私だって海のことは好きだよ。けど私に海には釣り合ってない。幼馴染という

付き合いだから彼の側に居続ける事が出来ているだけであって私はただのモブキャラなのだ。


 海と結ばれるのは私なんかじゃない。

もっと可愛いらしくお淑やかな人だ。私の

ような家でだらけている人ではない。

 そう考えると私の目から涙が零れ落ちてきた。私は霞んだ目で加奈を見ながら

私の気持ちを伝えた。


 「私は海のことが好き……けど、私なんかは彼に釣り合わない。付き合うことは出来ないんだよ!」これは私の心の底からの言葉。

 私はそう叫んで店を出ていった。お金は

加奈の所へ置いておいたから大丈夫。


  私は周りの音を遮るように自分の家に帰ろうとした。途中、加奈の声がしたが関係ない。私はそのまま走っていく。その時だった。「これ何かどうかな?」

「あぁ、良さそうだ……」そう言って

アクセサリーショップで仲睦まじくアクセを買おうとしている海と若葉さんを見たのは……… やっぱり若葉さんだったんだ…

海の好きな人は…… 

 加奈と海の好きな人予想をしたせいで私は海に対しての恋心を自覚してしまった。

 このままぎくしゃくして幼馴染としての

関係も壊れちゃうのは絶対に嫌だ。


 私はこの思いに蓋をして無我夢中で走った。『私は海のなんなの!』そんな心の声が私の心に生まれ私の頬を涙で濡らす。

 そんな時だった。「あんた、泣いてるのか? 大丈夫?」そう言ったのは私では

足元に及ばない程の超人気アイドル、BLUEMOONのセンター、雨宮星夜だった…… 

 

 

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