悪天候により山小屋へと避難した親子、茂作と美濃吉父子。ふと寒さで目覚めてみると、そこには薄着の人物がいて……。
雪女の妖怪話は有名です。
さて雪男の有名な話は?
とたんに未確認生物感が出てくるのは私だけでしょうか。年末の特番とかでもありそうですよね。しかも日本というより海外あたりで、目撃情報とかあってね、探しに山に入るんです。雪山でなくても良いんですけど雪山だと雪男になるんですよね。違いますっけ。まあ二足歩行する毛むくじゃらの雪男、そんなイメージです。
が、固定観念は時に人を傷つけ、可能性を潰し、妖怪の未来さえ奪うのです。
差別。だめ、絶対!
というわけで本作です。コメディです。BLも嗜む作者による雪男と人間男性による物語です。もう一度言います。コメディです。ぐいぐい読ませます。最高。
もうね、雪男さんの酒でも入ったのか、っていう赤裸々な暴露エピソードがね、大変面白いです。あ、実はこの作品、古風なようで……あんまり言うと驚きがなくなるんでここまでにしときますが。
もういろいろ面白い箇所が盛りだくさんで、キャッキャッしているうちに終わって残念なくらいです。
最後はとってもハッピーで幸せな気持ちになりました。奇跡って起こるんですね。