Day 5 幼馴染は男の子 異能家族

「...え......タクマ...?」


「あら、タクマくんじゃない!かっこよくなったわねぇ~」


「いやいや、そうじゃないだろ。放火犯だぞ、犯罪者だぞ。」


「タクマくんが犯罪なんて起こすわけないじゃない」


「......確かに、タクマのやつこっち戻ってきたなら連絡くらいくれるよな....」




この時、もっと真剣に考えていればあんなことにはならなかったのに。。。

このままじゃ精神が燃え尽きちゃう。ここを耐えれば勝てるんだから。


テレレレテーレーレレ~ン テーテレーレレ~ン

次回! ユウヤ 死す


「いや、母ちゃん! 遊戯王みたいな次回予告しなくていいから!!」


「デュエルスタンバイ!」


「あーもういいよ、一回タクマに電話してみるわ」



プルルル プルルル


「・・・」


「タクマか?今どこにいる?」


プツ..ツーツーツー....



「・・・ねぇ!!ユウくん!今、現場のLIVE映像が流れてたんだけど。」


「なに?」


「映像に映ってる放火魔が一瞬誰かと電話してた。もしかしてこれって.....」


「あー.....まじでこれタクマかー......母ちゃん、今からあそこ行ってくるわ。」


シュッ-------



-------シュッ



「タクマ.....なんだよな?」


「・・・・」


「どうしちゃったんだよ!それにお前!昔は異能なんて使えなかっただろ?」


「・・・何も知らないんだな。」


「なんだよ!俺が何を知らないんだよ!」


「クニエダ博士が殺された。」


「!?」


「犯人が研究資料を奪ったあとに能力を手にし、奴らが今この一帯で暴れている。俺はそれを止めに来た。」


「いや、待ってくれ! その、、、誰だ?クニエダ博士って?」


「!? ユウヤまさかお前そんなことも知らずに今まで異能を使ってきたのか!?

どうして自分が他の人間と違い能力を使えるのか気にもならなかったのか!!」


「え、いや、主人公だしそういう設定なのかなって・・・」


「・・・・そうだったなユウヤ、お前は究極のバカだった。すまん。」


「謝らなくたっていいぜ!それよりこの火災はタクマがやったのか?」


「・・・もういい。とにかくユウヤは逃げ遅れた人たちをここから避難させてくれ!今はお前のテレポートが役に立つ」


「お、おう!あとで色々話聞かせてくれよな!」


------


” 何が起きたのでしょうか!先程まであたり一帯が燃えていたというのに!

 突然の出来事です! 炎が消えました! ”


ニュースキャスターがカメラに向かって話している。

現場にいない人間からしたら意味不明なことを言っているかもしれないが、確かにキャスターが伝えた言葉通り、一瞬にして炎が消えた。


一帯の炎は跡形もなく消え、あたりの地面はビショビショに濡れていた。



「はぁ....はぁ...はぁ.........」


「おーい、タクマ!近くにいた人は全員避難させたぞ~!

 ・・・どうしたんだ?そんなに疲れて」


「今は動けない、とにかくここから離れてくれ」


「? まぁ分かった。とりあえずうちに行こう。」



シュッ------



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おはよう!異能家族 あさの よるの @asanosan

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