旅立ちの唄

たとえ遠く離れてしまっても

僕はあなたのことを忘れたりなどしないだろう

あなたの声も笑顔も好んでいた香水の香りも

大切に宝箱にしまわせて

こんな女々しい僕に幻滅したかな?

あなたの前では格好つけていたいのにな


せめてあなたが去るまでは笑っていようと

残していく罪悪感を少しでも減らそうと務めるけど

僕の頬に触れて

「本当、泣き虫なんだね」と笑われてしまった

違うんだよ、泣き虫になるのはあなたの前だけなんだよ


こんな僕を好いてくれてありがとう

抱きしめるあなたの体は細く

今にも消えてしまいそうだ

あなたと離れるという事実に心が痛むけれど

下手な笑顔でいいなら見送らせて


あなたと僕の進む道が分かれても

もう二度と交わることがないとしても

あなたと歩んだ道は消えないから

いつまでもあなたの笑顔を覚えているから

「ばか」だってあなたは泣き笑いするけど

忘れられる訳がないんだもの

下手な笑顔でごめんね

僕もあなたを好いている

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