この作品は非常に分かりやすく端的な言辞で書かれており、著者自身は意識してはいないかも知れないが、非常に良い脱力状態である。酔拳がふらふらの内に編み出されるのと同じように芸術そのものももしかしたら精神的障害のふらふらの中でこそその真価が発揮されるのかも知れない。卑近な統合失調症の生活についての内容を伝える卓越した才能がこの作品に表れていると思います。
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