宝物との出会い


使「早く行って!」「見つからないよう気をつけて」

「俺らが誤魔化すから」「逃げきって!!」

なにも言えずに、必死に走って逃げる。


貴族には不思議な掟がある。

定番なのは、土地神への生け贄。

そしてここに、真っ黒な髪と瞳をもち口数が少なく全く笑わないことで両親から、「呪われた子」として蔵に入れられ雑用として暮らしている一人の少女がいました。

屋敷に仕える使用人達は少女を煙たげていました。数名意外は。

数名は少女を敬い、仕事仲間として大切にしていました。そんなある日、数名の使用人達は知ってしまいます。少女が土地神への生け贄として殺されることを。すぐに少女を逃がすことをきめ、儀式当日少女は逃げます。


龍「本当にそんなことがあるのかな~?」

などと独り言を言いながら森を歩く。すると少女とぶつかる。

少女は何かから必死に逃げているようで「失礼」と一言少女に言い少女を抱え木の影に隠れると、数名が松明をもち何かを必死に追いかけていく。

松明の明かりが遠く見えなくなったのを確認し少女に聞く。

龍「あの人達から逃げているのかい?」

少女は頷く。

龍「私と来るかい?」

少女はあの人達に捕まり死ぬか見ず知らずのこの人と行くかを一瞬考え、「連れてって」と一言いった。


屋敷に帰ったはいいもののさて、どうしたものか。

龍「先にお風呂に入っておいで。」

少女は頷く。

(まずは主に連絡。あの子が着る服を探さなくては。)


龍「さっぱりしたね。君・・・名前は?私は龍。」

少「・・・」

龍「無いのかい?」

少「みんな、お前とかそこのとか。逃がしてくれたみんなはお嬢って呼んでた。」

龍(逃がした。数人は敬っていたってことか。)

龍「では、『とあ』にしよう。『友』に『愛』で『友愛』」

友「友愛」

龍「気に入ったかな?」

友「ありがとございます。龍さま。」

龍「さまはつけなくていいよ。」


翌日

龍「これから会うのは、この世界の主だよ。」

友「はい」


主「おぉ龍。」

龍「やぁ主。」

主「その子か、お主の宝物」

龍「あぁそうみたい。友愛、主に挨拶を」

友「こんにちは主。」

主「こんにちは、友愛」

主「龍はこの子と生きる覚悟があるか?」

龍「えぇ。もちろん。この命に代えても守りたす。」

主「友愛。この世界で生きる覚悟はあるか?」

友「あります。」

主「では、友愛を世界へ迎える」


主、龍「「友愛、彼岸花の世界へようこそ!」」

友「はい!」

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