東の果てで、夏を知る

作者 橘 紀里

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★★★ Excellent!!!

 大好きな兄を訪ね、夏休みを利用して遠い北国から日本にやってきた双子のひと夏の思い出の物語。

 金髪と菫色の瞳をもつ美しい双子の兄妹は、普通の人には視えない「何か」が視えてしまう。いつもはそれらと目を合わせずやり過ごす彼らですが、この国で出会った魔性たちは今まで通りとはいかないようで……?

 前半は双子の兄レオが救けた金魚の魔性とのお話と、ちょっと不思議な友人たちとの交流とが綴られています。
 後半は双子の妹リナが見つけてしまった、優しくて素敵なイケメン幽霊鷹生との物語がメインに。死んでいるはずなのに生きているのとまるで変わらない、どこかが可怪しい鷹生を救うために彼らは動き出していきます。

 レオと金魚のあやかし、リナと鷹生。それぞれが繋いでいく絆に終始にやにやしっぱなし!(私は特にレオと金魚がお気に入りです。うふふ)
 お題に沿って毎話描かれているので、どこに紛れているか注目して読むのも楽しいです。戦争の残す爪痕もちらりと。8月に読むのもおすすめ。

 もともと大好きな作者さんなのですが、より大好きなお気に入り作品が誕生して嬉しい!スピンオフではありますが、これだけ読んでも全く問題ないと思います。ぜひ読んでみてほしい作品です!

★★★ Excellent!!!

北の国から知人宅にホームステイにやってきた双子の物語

ふたりは「見えて」しまう体質で、おかげでやはり、日本でも「見て」しまう。
いろんなものをやり過ごしていたものの、やり過ごしきれないものもあって、ついつい縁を結んでしまったり……

暑いばかりの夏、最初はうんざりしていたその暑さに、ちょっとだけ慣れた頃、別れはやってくる。
縁を結んだ人やモノとの別れに、彼らはなにを選ぶのか。
たった一ヶ月の夏を永遠のものにする魔法はあるのだろうか……?

ちょっと甘くてほろ苦い、異文化・異種交流譚。