記憶喪失の少年は罪探しがしたい　～聖戦の世、どこかで破滅を希う～

　__『ウロボロス』
　誰かが言った。創造は破壊から、生は死からしか生まれないのだと。
　死の旋律を奏でるのは魔王か、勇者か。もしくは村人か。

　世は聖戦の時代。
　徴兵制度が執られ、子は親から離され、毎日寝る間もなく生を終えるまで社会の奴隷となる。

　ノア・サンチェスはスラム街の少年だった。
　そのスラム街の少年は記憶喪失。
　性格は陽気そのもの。
　記憶喪失など彼にとっては飾りのようなものだった。

　ある日二つの月の出現により始まった聖戦。
　
　ある日満天の星空の下で立ち尽くしていた少年。

　これは偶然か必然か。

　世界の破滅までタイムリミットは何日か、何年か__？
　聖戦の世で一人の少年は『罪』探しがしたい。