第6話別れ
あなたと僕は19歳の時に一度別れましたね。
あなたが故郷に残り、彼氏を作ったからです。僕は世界が崩れるような気分になり、何度か電話しましたが、繋がりませんでした。
僕も新しい彼女を作りました。
しかし、それは長くは続きませんでした。
僕が大学を中退し、故郷に帰ると再び付き合い始めましたね。
お互い、パートナーと別れを告げて僕はバイトに励み、あなたは看護学校で勉強していました。
よく、送り迎えしましたね。
その頃、僕は夜勤もしていたので、あなたは暇潰しに合コンによく参加していましたね。
そこで、あなたはまた別の男性とくっつき、僕たちは再び別れました。
20歳の頃でしたね。
僕はもう、あなたが昔のあなたではないと悟り、連絡を絶ちました。
しかし、あなたから僕に電話がありましたね。
新しい彼氏は、妻子持ちだと知って痛い思い出になりました。
僕はもう、あなたとお付き合いすることは出来ませんでした。
だけど、必死に謝ってきたのでまたもや、付き合い始めました。
この時、別れたままが良かったと、将来気付くのです。
そして、あなたは看護学校を卒業すると、故郷の病院では無く、名古屋の病院へ就職しましたね。
そこから、2度目の遠距離恋愛を始めました。
今度はお互い、真面目に付き合っていました。
だから、僕も故郷を出て名古屋で就職しました。
それから、6年間仲良く生活していました。
そして、26歳の時あなたが、浮気している事が判明したのです。
相手は2歳年下の男性です。IT関係の仕事をしていると言っていましたね。
僕は、もうあなたを信じる事が出来ませんでした。
あなたから、結婚して子供が出来たと連絡があったのは2年後の28歳の事でした。
僕には、新しい彼女が出来てその女性と結婚したので、あなたの連絡先や、写真などは捨てました。
今、思い出せば笑える話しばかりです。
あなたは、どこにいて何をしていますか?
元気ならそれで、いいです。
(終)
あなたへ 羽弦トリス @September-0919
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