書籍化、嬉しい~~!!!(後方古参ファン顔)

 キッチンやらない-Oから変わらない、むしろエッジがより効いた下品さがキャラクターの味わいを深くしております。それでいて、下品さだけでない安定したオトナのムーヴをする人々が生きており、主人公はその中で黄金の歯車となっていく姿が爽快。黄金じゃあ耐久性がねぇよ!
 キャラクターの配置構造は迷宮伯爵の時と似通っていますが、迷宮伯爵よりも治安の良いめの世界観がより安心して長いエピソードを読み進ませるモチベーションになってたり。
 ヒロインとのアレコレを物語の着地点とするのは迂遠過ぎると嫌ってか、その関係性は非常にスピーディに結実しますが、むしろ不安定な情勢に生きる主人公に帰る場所があることの心強さを付与していて読んでて辛くならない。
 シンプルな感想として、良い作品です。

余談ですが、萩原氏の作品の中では輸送戦艦スペース・デブリ(やる夫スレ版)が最も好きです。小説版が嫌い、というわけではなく、画面演出も含めてなので。