超能力者の恋
結騎 了
#365日ショートショート 167
シャワーの音を聞きながら、僕の心臓は汗をかいていた。
やっとこの日が来た。初めてできたガールフレンド。彼女と付き合って半年、ふたりきりの旅行だ。ホテルのベッドに腰掛けながら、僕は緊張で身を震わせていた。シャワー室から漏れるお湯の音が、より緊張を加速させる。大丈夫。大丈夫。きっと大丈夫。なんどもイメージトレーニングをしたじゃあないか。抜かりはないぞ。そうだ、彼女だってきっと緊張しているはずだ。今頃あのシャワー室の中で、彼女は生まれたままの姿で……
ど、たんっ。何かが落ちたような音が聞こえた。慌ててシャワー室へ駆け込むと、泡に塗れた赤ん坊が悲鳴をあげていた。
超能力者の恋 結騎 了 @slinky_dog_s11
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます