最終話 ずっと大好きだよ!!!

「なんで私が……ナンデナンデナンデ……おかしい、意味わかんない意味わかんない……ナンデナンデナンデナンデ……」


「お、お姉ちゃん大丈夫? そ、そのお母さんたちが見捨てても、私はいつでもお姉ちゃんの……」


「うるさい、私に関わるな!!! ブスのくせにこの私の妹なのるんじゃねぇ、さっさと帰れ! お前がいると私が本当の犯罪者みたいに見えるだろ、さっさと帰りやがれ、このブスが!!! 絶対来るな、私は無罪なんだから! この私が犯罪者になるわけないんだから!!! そんなわけないんだから!!!」


「ひえっ、ごめん……ごめんね、お姉ちゃん……で、でも、私は……私は、お姉ちゃんの事……」


「うるさい、もう関わるな! もう関わるな、消え失せろ!!! 私の目の前に一生出てくるな!!! 私は犯罪者じゃない、無罪だ!!! 私は無罪なんだから!!!」


「……ううっ」

 ―なんでこうなっちゃったのかな、お姉ちゃん?


 ―お姉ちゃん悪い噂はあっても、そんな悪いことはしてなかった、警察に捕まるような

 事はしていなかった……と思う。私が知ってるお姉ちゃんは、警察さんに捕まるような人

 じゃなかったと思う。


「ううっ……お姉ちゃん……」

 ―それならなんで? なんでお姉ちゃんは警察さんに捕まるようなことになってしまったの? なんでお姉ちゃんは今、牢屋の中にいるの?


「お姉ちゃん、なんで……もしかして……いや、絶対……!」

 ―あの人のせいだ。お姉ちゃんが高校に入ってからお付き合いしてて、最近別れたって言ってたその男の人のせいだ、絶対そうだ!!! その人と別れてからお姉ちゃんおかしくなった、もっとおかしくなったんだお姉ちゃん!

 別れてから、家に帰るのも遅くなったし、金遣いも荒くなったし、それに……ぜ、絶対その人のせいだ! その人が、お姉ちゃんをこっぴどくフったんだ、そうに違いない!!!


 ―お姉ちゃんはフラれた、って言ってたけど、それは強がりで本当はその男の方が……許さない、許せない! お姉ちゃんをこっぴどくフってどん底に叩き落した……その男の事、私は許さない!!!


「許さない、許さない……絶対許さない! お姉ちゃんをこんなことにして、お姉ちゃんを警察に……許さない! 私は絶対、許さないから!!!」

 ―絶対に探し出してやる、その男の事! 絶対に探し出して、それで……責任取らせるんだ、お姉ちゃんの事!!!


 ―お姉ちゃんを酷いやり方でフって、トラウマ植え付けてこんな風に……絶対見つけ出してやる!!! お姉ちゃんが捕まった責任、その人に取らせるんだから!」



 ☆


 突然だが、僕の彼女は最高に可愛い。

「慶太、起きて、起きて……も~、慶太! 海未ちゃん朝ごはん作ってくれてるよ、起きないなら私が全部食べちゃうよ?」


「う~、むにゃむにゃ……えへへ」

 毎朝わざわざ僕の家まで僕の事を起こしに来てくれて。

 海未は「仕事が減っちゃいました」なんて嘆いたけど、僕的にはすごく幸せ―大好きな人に起こしてもらえるなんてすごく幸せ!!!


「も~、慶太! 慶太!!!」


「えへへ、むにゃむにゃ……えへへ、好き、梓……えへへ」

 夢じゃないかって? 幻じゃないかって?

 ふふふっ、あいにくそんな間違いとか妄想をするほど僕はバカじゃない。それに梓の事、僕が間違えるわけがない。


 愛おしくて大好きな、僕の彼女なんだから。誰よりもかわいくて、誰よりも美しい……そんな僕の彼女なんだから!

 今は優しく揺らしてくれてる感覚、楽しんでるけどね!!!


「も~、慶太起きて! 寝てるふりしてるんでしょ、慶太! これ以上起きないなら、明日のデートなしにするからね!」

 ……そろそろ起きないと、ちょっとまずいかもしれない!


 梓ちょっと怒ってるみたいだし、このままじゃ恒例のデートが中止に……よ~し、そろそろ起きよう! 僕達の今後のためにも、そろそろ起きるのが良いでしょう!

「も~、慶太! 慶太早く……あ、起きた。おはよ、慶太」


「ふふふっ、おはよ、梓」

 顔をあげると、大好きな人が笑顔でおはよう、って言ってくれる……この瞬間がやっぱり、最高に幸せだ!!! 本当に幸せで、嬉しい瞬間だ!


「えへへ、寝起きもかっこいいよ、慶太……ん~! んっ!」


「ふふっ、ありがと……んっ? どうしたの梓?」


「も~、わかってるくせに……ん~っ! んっ!」


「ふふっ、ごめんごめん。それじゃ……ちゅっ」


「んっ、んちゅ……えへへ」

 そうして、可愛い笑顔のまま目を瞑った梓の唇に、僕も唇を重ねる。

 大好きな梓の唇に、俺の唇を重ねる。


 あぁ、今幸せだな!

 大好きな人と一緒になって、どの瞬間も、どんな場所でもずっと一緒にいる……やっぱり幸せだな、今! 

 大好きな人と大好き同士になって、お互いの事一番大好きって考えて……そう言った関係がやっぱり一番だ! 僕は梓の事大好きだ、梓の恋人になれてうれしいです!!!


「んっ……ぷはっ。えへへ、大好き……大好きだよ、慶太」


「うんっ、僕も……ねぇ、梓もっと……」


「んっ、慶t……」


「いけません、ダメです! それ以上はダメです!!!」

 そうやって大好きな気持ちを噛みしめて、もっともっと幸せになろうと梓の蕩けた顔にもう一度……なんて考えていると、バン! とドアが開いてエプロン姿の海未が乱入、僕と梓の事を引きはがす。


「も~、何するの海未?」


「何するのじゃないです、イチャイチャしすぎです! 二人とも朝からこんなにダメです、海未も居るんです!」

 そう言ってぷーくー、っとほっぺを膨らませる海未。


「ふふふっ、ごめんね海未。でも大好きだから、梓の事……ね、梓?」


「うん、慶太の事大好き。大好きだから、我慢できない……えへへ、ごめんね、海未ちゃん。海未ちゃんの慶太の事、大好きだから」


「う~、バカップル! このバカップルが! 仲良しなのは嬉しいですが、少しは考えてください、兄さんは海未の兄さんなんですからね! 海未の兄さんなんです、海未のなんですからね!!!」

 ぷんすかほっぺを膨らませてずんずんと地団太を踏む。

 大丈夫、それくらいわかってるよ……僕は海未のお兄ちゃんだよ、いつまでも。海未だけの、お兄ちゃんでいるからね!


「も~、本当にわかってるんですか? 兄さんは海未だけのお兄ちゃんで、それで……ま、そう言ってくれるならいいですけど! それじゃ、海未は朝ごはんの仕上げしますんで……一回だけですよ、良いのは! あと一回だけですからね!!!」

 ジト―っとした目で僕達の事を見た海未は、まだ少し納得していない様子でずんずこ階段を降りていく。


 そしてまた梓と二人きりになる。

「あはは、海未ちゃん怒っちゃったかな?」


「ううん、怒ってないと思うよ。毎晩梓の事、僕に聞いてくるし……海未も梓の事、大好きだって思ってるから。梓の事も大好きなお友達で、大好きなお姉ちゃん……そんな風に思ってるはずだからさ!」


「えへへ、そっか。それなら嬉しいな……それじゃ、慶太お許し貰ったし。もう一回、良いですか?」


「うん、もちろん。僕もしたかったから、それじゃ……んちゅ、ちゅぷっ……」


「んちゅ、ちゅぱっ……」

 そうしてまた、二人で唇を重ねて。

 お互いの事をいっぱい感じるように、今度は深く、長く唇を重ねて。


「ちゅぷっ、ぷはっ……えへへ」


「んちゅ、あむっ、ぷはっ……んふふふっ」

 そうして息が苦しくなって唇を離すと、お互い笑いあって。

 互いに真っ赤になって、蕩けた表情で見つめ合いながらこの幸せをかみしめるように笑いあって……あぁ、本当に幸せだ! 


 今の僕、すっごく幸せです……この恋が実って、良かった!!!



 ★★★

 ここまで読んで頂きありがとうございました! これにて完結です!!!

 2~3か月の連載中止を2~3回やらかしましたが、本当に不安定な連載となっていましたが、たくさんの人に読んでもらえて、応援やコメントを頂けて嬉しかったです!!!


 まだやり残したネタ(効きカレーやダイナミックアイスジャパンなど)があるのでこちらからおまけという形で短編を投稿する可能性はありますが、一旦本筋のストーリーは終了とさせていただきます。最初のやつはその名残です、続きませんがおまけはあるかもしれないという事だけ伝えたいです。他のネタも別作品に行く可能性が高いですし。


 という事で最後まで読んで頂きありがとうございました!

 またどこかでお会い出来たら嬉しいです、ありがとうございました!!!

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彼女に浮気されてフラれたら、女友達と妹が迫ってくるようになった 爛々 @akibasuzune624

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