第7話 戦い終わって

 やばい妖刀は封印され、神社で預かってもらう事になった。

 仕事を終えた俺ときらりちゃんは俺の家でお疲れ様パーティーを開く事にした。


「「お疲れーー」」


 ビールの入ったコップをぶつけ合う。


「一時はどうなるかと思ったけど何とかなって良かったよ」

「はい、私も緊張しました。でも、無事に解決してよかったです」

「ところで、きらりちゃんってビールは飲める年齢なの?」

「はい、成人してますから」

「ふーん……」


 俺が聞きにくいと思っていた質問だけど、何ときらりちゃんの方から打ち出してきた。


「私って何歳に見えますか?」

「うーーーん……」


 彼女酔ってるな。顔が赤くなって色っぽく見えるぞ。俺はとりあえず高めにボールを投げてみる事にした。


「30歳とか?」

「ああん!?」


 途端に彼女の目が熊も殺せそうなほど鋭くなった。これはやばい、挽回しないと。


「20歳かな」

「まあ、そういうことにしておきますか」


 きらりちゃんが上機嫌になった。どうやら彼女は20歳半ばのようだ。なら、俺達って合法だよな。

 じっと見ている事に気づかれたようだ。彼女がこんな質問をしてきた。


「あの、私のこと好きですか?」

「もちろん。なぜそんな質問を?」


 ドキドキしてしまう。もしかしてもしかしちゃうのだろうか。俺に早くも彼女が出来てしまう?

 彼女はビールを飲みながら続けて言った。


「でも、キリンさんはもっと好きですよね? 象さんも」

「えっ!?」

「私はやっぱりカピパラが好きー」


 駄目だ、こいつ酔ってやがる。

 それでも、頬を赤らめて微笑むきらりちゃんは可愛くて。その笑顔を見て俺はドキッとした。

 今までで一番幸せと思える時間だった。




 休日の朝、俺は外に出る。


「俺もすっかりアウトドア派になったな。近所の神社に行くだけだけど」


 そこに行くと彼女に会える。いつもの巫女服の姿で待っている。


「おはようございます」

「おはよう、きらりちゃん」

「今日はどうしたんですか?」

「ああ、実はきらりちゃんに見て欲しい物があって。押し入れの奥からこんな壺を見つけたんだけど……」

「この壺はあああああああ!?」


 輝く朝日の下で、彼女の顔を見るのは楽しいものだ。

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ニートな俺と笹島神社の巫女さん けろよん @keroyon

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