第4話 開幕!!競技コンテスト!!
「レディーーーース&ジャントルマーーーーーーーーーーーーン!!!さあ今月も開催されます3ヶ月に一度のダイヤモンドフェニックス杯。優勝杯は一体誰の手に渡るのかー!!」
「本当に大きな大会なんだね。」
「動画とかでは知ってたけど実際に参加すると違うもんだな。・・コルリっちっち、そっちも味見させて。」
「『ち』が多いなーー、コノハっち。うわー何これ。凄く美味しいだけど。」
「ああ。ゆず味みたいだぜ。そっちのも美味しいな。」
コルリとコノハは大きな広場をアイスを食べながら歩いていた。
周りには出店がずらりと並び、お祭りモードでワクワクする。
コンテストに合わせて今の季節は夏に設定されている。何やら情熱を表すとか・・・
もの凄く暑い。
「ルールは簡単兎に角相手を倒すだけ。倒した相手のポイントがそのまま自分のポイントになる、ポイント総取り方式です。始めの持ちポイントはレベルに準じます。またレベル50までの初心者はレベルに応じて攻撃力UPと防御力UPボーナスが与えられますので奮ってご参加ください。」
「だってさ、しかしなんでコンテストが夏設定なのかね。普通に過ごしやすい気温にしてくれればいいものを」
「私は夏好きだから全然いいけどねー。私達ってどれくらいのボーナス貰えるのかな?」
「うちらは大体レベル30前後だから・・・えーーとこの表を見ていくと。。。。。。3倍の攻撃力と防御力がもらえるんだな、始めの持ちポイントも30ポイントと。ほーー初心者狩りを避けるために高レベルプレイヤーが低レベルを倒しても貰えるポイントも低くなってるのか。」
コルリも教えて貰いながら自分のステータス画面のお知らせを見る
「反対に私達がレベルの高いプレイヤーを倒すとポイント加算されるんだね。カジカさんならいけるかな?もしかしてランキング10万位以内には入れたりして」
「いける!と言いたいけど、高レベルに通用するのかどうかも微妙だな。単調な攻撃じゃ厳しいだろうし。それにランキング上位者は完全にチームで動いてるからな。企業が参戦してるのもあるし。アシストとアタッカーがいて、アタッカーのために予め弱らせてとどめをアタッカーに譲るんだ。」
「何で?」
「一応個人戦だからね。チームで表彰もあるけど、ランキングのためにその方が効率がいいから。8人くらいのチームが多いんじゃないかな。それだとチームと個人両方狙って行けるし。その他にもサポートとバフ専門要因とヒーラーがいてすぐに体制を立て直せるようにしたりとかね。あと企業だったらもっと凄いかな敵を探す検索要因とか、見張り要因とかがいて・・・」
「面倒くさ!!!!コノハちゃん。もう大丈夫だよ。面倒二乗くらい面倒くさいよ!!!」
コルリが声を上げる
「ん?ああ、何回やられても大丈夫だけど。デスペナルティは数時間。この間は何もできなくなるから。それに1回死ぬとステータスが大幅にダウンするし。ポイントも相手に奪われたままだからな。後大会は5日くらい続くから。それと」
「いやいや。聞いてないよ!!コノハちゃんがマニアなのはわかったら。もう十分だよ!!」
いやーわりーわりーとコノハが謝る。
「でもこれくらいは誰でも知ってるぜ?コルリくらいなもんだぞ。頭が魚オンリーで挑んでるのは。とりあえず会場にワープしたら一緒に動こうぜ。」
「うん、わかった。」
「お。そろそろ始るぞ。」
機械的な音声が会場全体に広がる
「それではコンテスト会場にワープ致します。3.2。1・ワープスタート」
シュン
コルリの視界からお祭りムードの景色は消え
変わりに雲の世界の景色が広がる。
飛行機からみたような景色であり、遙か下の方に町並みや森が見える。
「うわー。綺麗。凄いね。自分が空を飛んでるみたい。落ちそうで怖いけどね。」
ジャンプしてみるが空中に見えない地面があるらしく落ちることはない
「今回は天空ステージか。へー本当に綺麗だな。」
「なお。今回は初心者でも楽しめるよう特別なフィールドをご用意しております。普段とは違う素材やドロップ品が捕れるフィールドですのでポイントがなくなってもお楽しみくださいませ」
解説者の声が聞こえてくる
「だって。じゃ私は始めから釣りしてようかな。」
「いいんじゃないか。好きなように楽しめればそれで。とりあえず安全そうなところ探そうか?ここじゃ狙いうちされるしな」
とコノハが後ろを振り返るがそこにコルリはいなかった。
「は?」
「コノハちゃーーーん。良い感じの釣りの匂いしたから先に行くねーーー」
すでにダッシュで地平線はるか先に向かうコルリ
おいおい。一緒に行くっていったじゃん。てか釣りの匂いって何だよ。この辺全然水場みえないけど・・・まあそれもコルリらしいか。
「あんま無茶すんなよーー」
大声で声をかける
「わかったーーーーーーー」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
天空の水晶洞窟 入り口付近。
「おい。今どれくらい貯まった?」
「うーーーん。100ポイントくらいかな。今回はだめだね。『はぐれ初心者』がまったくといっていいほど参加してない。せっかく初心者狩りできると思ったのにな。SMSで広がってたからな。初心者は絶対に団体行動しましょうってな。」
「あーーこちらとしては良い迷惑だよな。いくらボーナスがあるといっても初心者1人なら叩けば大抵倒せるからな。さっきなんか見たか?軽く50人くらいの団体で行動してたぞ」
「くそ。忌々しい運営め。注意喚起なんかしやがって。団体なら手に入るポイントは皆無だが安全に素材採取とかできるもんな。あーーーくそ前はカモがそこらじゅうにいたのに」
2人はベテランの初心者狩りだ。
騙す、詐欺、ペテンは息を吐くようにする。
とにかくはランキングのためだ。
バレなければ追放ギリギリのラインのことは何でもやってきた。
だがどうも今回は釣果がよくない。
さっき、団体から騙してはぐれにした初心者を数人狩った程度だ。
「あーーどっかに良いポイントは落ちてないモンかな」
「おい!!」
「あ?」
相方が示す方を見ると何とカモらしき少女が釣りをしてるではないか
小柄で脆弱そうな見た目。
何より嬉しいのが全て初期装備なことだ。
そして、・・・周りを確認するがたった一人きりだ!!
「おいおい。俺達にツキがきたんじゃなのか?」
「ああ。こらは完全に神からのプレゼントだな。オー神よ感謝します。」
少女に十字架を切る。
だが流石にベテランである。
すぐに襲うことはしない。
しばらく観察する。
だが少女は相変わらず一瞥の警戒のかけらもない。
「罠か?」
「いや。本当にカモなんだろう。行くか。騙す必要もないだろう。後ろから一発ドンそれで終了だ。」
「よし。いくぞ。『マジックアロー』」
「『ファイヤジャベリン』」
二人が少女に向けて魔法を放つ
そのまま魔法が着弾するはずだった。
が瞬時に目標の姿が消えた。
「何!?」
「は?」
どこに行った?
間違いなく捉えたはずだ。・・・本当に雲のように消えた。
まして初期装備で固めた初心者ができる動きではない。
馬鹿な!!どこだ?
探すが辺りに少女らしき姿は見えない。
「くそが!!」
そして巨大な魚が後ろから迫ってくる。
「吹っ飛べ!its フィーバーーーー!!!!!!!!。ドーーーーん。」
そのまま初心者狩り二人はは空の彼方へと吹っ飛んで行った。
永遠に何をされたかわからなかっただろう
「まったくなんなのさっきの人達?。人が楽しく釣りをしてたのに後ろから攻撃してくるなんて。フナムシより最低なんだからね。」
釣りを邪魔されたコルリがプンスコ怒る。
「もう本当に挑んでくる人が多いな。これじゃ普通に釣りは無理かーーーしょうがない。カジカ着込んだまま釣りしよう。感覚が違うからあんま好きじないんだよー」
カジカの格好のままいそいそと釣り場に戻るコルリ。
さて、何故コルリはさっきの攻撃に反応できたのか?
それはコルリの生い立ちにある。
コルリが釣りを始めたきっかけは父だった。
父は三度の飯より釣りが好きで寝る時も釣り竿を抱えて寝ていた。
文字数(空白・改行含む):6,642文字
文字数(空白・改行除く):6,175文字
作成日:2022年 06月06日 16時11分
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釣り好きの少女が人気ゲームをやったら恐ろしく強くなりましたー @Lemonginger
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