第6話 (プレミアム公開)【案件】虫食わね?【朱美さくら・青丹らん・黄昏ゆめ】
(プレミアム公開)【案件】虫食わね?【
※プロモーションが含まれています。
「私、今日、案件ってこと以外何も聞いてないんだけど」
「さくらちゃんもですか? 私も、全く何も」
「あれ? 私も知らないけど……全員知らない?」
「なるほど? 弟くんは出演するにあたって、マネージャーさんから事前に内容を伺っているみたいですね」
コメント:いつも何も知らずに呼び出されてんな
コメント:案件で何も知らずに呼び出されるの怖いな
コメント:よう落ち着いてられるよな
コメント:弟が何か知ってる!?
コメント:マジかよ弟何か知ってんのかよ。失望しました。ゆめたそのファン辞めます
コメント:ちょっと待てwwwお嬢と手を繋いでるやつなんだwww
コメント:弟やろ
コメント:どう見ても弟やが
コメント:弟以外の何に見えてんねん
コメント:なんであの白いハゲアバターを受け入れてんだよ・・・
コメント:あれ弟のアバターかよ
コメント:3Dモデル発表会のアーカイブ見て来い
コメント:なんで弟がいるん?
コメント:お嬢の付き添い。手を握ってないとお嬢がキツい
コメント:概要欄読め
コメント:とうとう弟も案件デビューか
コメント:非公式なのに案件動画に出てるってマジ?
コメント:弟のマイクはないっぽい?声が聞こえん
「あ。えーっと……『ここからはカンペを使いますが、動画ではテロップを用いますので、読み上げは不要です。』だって」
「はい、わかりました」
「おけおけ」
「んで、何やるの? 私たち、何も知らんけど」
──今回は、食用昆虫のプロモーションです。
「……え、虫? 食用……食べる、ってこと……? 聞いてないが!?」
「食用昆虫……」
「──弟くん。この企画知っていたんですよね? それで受けたんでしたよね? 後でお話があります」
コメント:食用昆虫?
コメント:え、虫食うってこと?
コメント:しかも案件で?
コメント:あー、なんか話題にはなってたような
コメント:聞いたことはある気がする
コメント:内容聞いてたのに黙ってた弟に怒るお嬢いいぞ
コメント:ぷんぷんお嬢良き
コメント:お説教確定弟
コメント:なんかこれで怒るお嬢意外やなw
──皆さんにゲームを行っていただき、負けた方には罰ゲームとして食用昆虫を召し上がっていただきます。
「……いやいや、待てい! 案件の商品を何罰ゲームに使おうとしてんの!? 駄目でしょ! 1番やっちゃ駄目でしょ! 正気!?」
コメント:らんらんがすげぇまともなこと言ってる
コメント:意外と常識がある
コメント:色々ぶっ飛んではいるけど、ラインの見極めは上手いぞ
コメント:案件になると常識が出てくる女
コメント:余所行き用らんらん
コメント:綺麗ならんらん
コメント:PTA提出用らんらん
──先方から許可はいただいています。
「そういう問題じゃなくない!?」
「普通に興味があるのですけど、試しに食べてみちゃ駄目ですか?」
「らんちゃん!? 一応、現状、罰ゲームって方向になってるから、普通に食べちゃうと企画ぶっ飛ぶから待って!?」
コメント:お嬢!?
コメント:早速企画崩壊しようとしてて草
コメント:罰ゲームで虫食わすとかいう普通の企画がこの3人に通じるわけなかったんや
コメント:らんらんがツッコミに回るのなんかなw
コメント:お嬢は好奇心旺盛だから何でも試そうとする
コメント:あと若干天然もあるから・・・
──試食しても問題ありません。
「良いの!? スタッフ、罰ゲームの意味わかってるか!?」
「いただきます……んー……」
「え、もう食べてるの!? らんちゃん!? せめてそのカットだけで撮ろう!? 大事なシーンだよ!?」
「思ったよりも普通のお菓子っぽいですね。おつまみ的な感覚でしょうか。そんなに変な癖もないので、美味しいですね」
「自由か!!!」
コメント:普通に食べてて草
コメント:もう企画崩壊したぞ
コメント:マジで自由で草
コメント:さすがお嬢!おれらにできない事を平然とやってのけるッ
コメント:らんらんが突っ込んでる間にもさらに手が伸びてるの草
コメント:もう普通に食い始めてんじゃねぇか
コメント:自由すぎん???
「……ごめん、私……」
「あー、苦手なら無理しないで良いよ。なんか言われても私が一緒に怒られるし」
コメント:ゆめさく!?
コメント:ゆめたそは無理そう?
コメント:まぁ苦手なのはしゃーない
コメント:虫やしな
コメント:いきなり食えはハードル高いのもわかる
「いや……普段から食べてるから罰ゲームとか言われてもリアクションとかない」
「……なんて?」
「普段から、食用昆虫、食べてる」
コメント:!?
コメント:!?
コメント:!?
コメント:!?
コメント:!?
コメント:なんで!?
コメント:はぁ!?
コメント:えっ
「なんで!?」
「昔、どうにかキャラ付けしたくて試しに食べてみたんだけど、なんか思ったより普通だったからたまに食べるようになった」
「え、キャラ
「だから、なんか罰ゲームって言われても……何にも……うん、いつも通り美味しい」
コメント:お前マジかwww
コメント:普段から虫食ってるは強過ぎるwww
コメント:なんやこいつwwwww
コメント:お前そんなこと一回も言ったことないやろwwwww
コメント:なんでそんなつよつよ属性隠してたんだwwwwww
コメント:え、雑談配信とかで食べてたのって・・・
コメント:配信中に虫食うな
コメント:配信中に食べ物食うな
コメント:それはそう
コメント:こんなことある???
コメント:え、なにこれ???
「え、らんちゃんは興味津々で食べるし、ゆめは普段から食べてるし、食べないの少数派か!?」
「ほら、さくらちゃんも試しにどうですか?」
「うぇっ!?」
「ほら、コオロギさんですよ。あーん」
「ら、らんちゃん? 待って? ねぇ待って? コオロギが私とこんにちはしてる! 目がガッツリ合っちゃってる!?」
「わー。らんちゃんにあーんされるとかうらまやしー」
「ゆめェッ!!! 薄笑いで言うなッ!!!」
コメント:草
コメント:草
コメント:草
コメント:ほんまリアクションおもろいなこいつ
コメント:ぐいぐいお嬢いいぞ
コメント:らんらん喚き散らかしてて草
コメント:コオロギとこんにちは、は笑う
コメント:ほら、お嬢のあーんだぞ喜べよ
コメント:さくらん・・・?
コメント:さくらんてぇ・・・?
コメント:さくらんかこれ???
コメント:さくらん民大困惑
「どうせリスナーも観て笑ってんでしょ!? 私がらんちゃんにコオロギをあーんされて、コオロギとこんにちはしちゃってるこの状況を笑ってんでしょ!? お前ら覚悟しとけよッ!? 今後出てくるアニメもゲームもあーんのシーンは全部コオロギになるかんな!? 何年かしたらどうせそうなるからなッ!? むしろそうなるまで食用昆虫広めてやるからな!?」
「必死で草」
コメント:どんな怨嗟やw
コメント:声の迫真具合に草
コメント:想像したら地獄で草
コメント:どんな復讐の仕方や
コメント:復讐としては効果ありそう
コメント:やめてくれ
「無理そうなら──」
「──らんちゃん、幼稚園児に苦手な野菜を食べさせてる感じでお願い」
「うわ」
コメント:なんて?
コメント:今、すごいこと言わなかった?
コメント:うわ
コメント:うわ
コメント:キモいオタク出てますよ
コメント:オタクか?
コメント:単なるキモい部分では?
コメント:何のプレイ?
「ひとくちだけ、がんばろ?」
「ぁぃ……たべりゅ……」
「うわぁ……」
コメント:ばぶぅ
コメント:ばぶぅ
コメント:ばぶぅ
コメント:おぎゃあ
コメント:おぎゃあ
コメント:アオタンがキモい
コメント:なんやこいつら・・・
コメント:ドン引きです
コメント:唐突にキモくなるなアオタンな
コメント:ばぶぅ!(野太い声)
コメント:笑うからやめろ
「私とスタッフさんたち、そして、リスナーたちは何のプレイを見せつけられてるの? しかも弟さんの目の前で何やらせてるの? 弟と手を繋いだまま友だちにコオロギをあーんさせる姉という絵面を、私たちはどういう気持ちで受け止めれば良いの???」
コメント:マジでそれ
コメント:俺たちは何を・・・?
コメント:よく考えたら弟が隣にいるのにそんなことさせるとかヤバいな
コメント:よく考えなくてもヤバいやろ
コメント:ほぼ赤ちゃんプレイ見せつけられてんのやぞ
コメント:なんで???
コメント:なんでやろな・・・
「……意外と、普通?」
「はい、美味しいですよね」
「うん……いけるな」
「私的にはこっちのやつも食べやすくておすすめ」
──それでは試食も終わったところで、ゲームを始めます。これから行うゲームは「愛してるゲーム」です。
─撮影終了後─
コメント:お嬢無敵だった
コメント:ゆめさくで永遠に終わらないループ入ったの草だった
コメント:どっちのターンも全く照れないからフェードアウトしていったの笑ったわ
コメント:おまけやん
コメント:撮影後?
「お疲れ様でーす」
「お疲れ様です」
「お疲れ様でした。……弟くん、お話があります」
コメント:あっ
コメント:あっ
コメント:これかぁ
コメント:忘れてたわ
コメント:お説教タイム
コメント:ぷんぷんお嬢がみられる
「虫のこと、マネージャーさんから聞いた上でお話を受けましたね?」
「まぁまぁ、らんちゃん。結局、そんな怒るほどじゃなかったじゃん。美味しかったし」
「そうそう。そんなに怒んないであげよ?」
コメント:お嬢がこれで怒ってるの意外
コメント:まぁスタッフから口止めされてたやろうしな
コメント:許してあげてくれお嬢
コメント:兄である俺からも頼む
コメント:お前は弟の兄ではない(無言の腹パン)
コメント:やっぱ弟には我儘なのでは?
コメント:姉弟てぇてぇが捗りますねぇ!
「違います。私は良いのです。別に私が昆虫食を嫌悪しないことくらい弟くんは知っていますから」
「? じゃあ、どういうこと?」
コメント:ん?
コメント:虫を食わせられて怒っているわけではない?
コメント:どういうこと?
コメント:?
コメント:よくわからん
「……弟くんは虫が大の苦手です」
「え」
「虫を見ると、その場から動けなくなるくらいには苦手です」
コメント:え、そっち!?
コメント:弟が苦手なの!?
コメント:お前かよ!?
コメント:弟そうなん?
コメント:それは読めんわ
コメント:動けなくなるって相当やない?
「え、それ、今日は大丈夫だったの……?」
「撮影の邪魔をしない様、ずっと堪えてましたね? 誤魔化そうとしても駄目です。手、こんなに冷たくなってるのに」
コメント:手が冷たくなるほどか
コメント:マジのやつやん
コメント:だいぶ無理してたんか
コメント:あー、お嬢が怒ってる理由ってそれか
「つまり、らんちゃんが怒ってるのって」
「……案件の動画に私が出るために弟くんが無理したことを、私は怒っています」
「よし、諦めて怒られて、弟くん」
「あ、お先に。片付けするスタッフさんの邪魔にならないように怒られて、弟さん」
コメント:これは諦めろ
コメント:大人しく怒られて
コメント:こんなんお嬢が怒らないわけない
コメント:そらお嬢のためについてきて、お嬢のためにずっと苦しい思いしてたとか知ったらおこでしょ
コメント:怒られるのも残当
「相手のためと言って自分が無理をしない、と昔から言っていますよね? 笑って誤魔化そうとしても駄目ですよ。ほら、ちゃんとこっちを見る。良いですか──」
「あ、ここにあるお菓子、持って帰っても良いですか?」
「私も一袋貰おっかな……」
「ここら辺とかプロテインバーみたいなの、お腹膨れるけど、低脂質で高タンパクだからダイエットにも良いらしいよ」
「マジ? じゃあ、これも」
「これ、癖強いけど、慣れたらハマる」
「見た目すご……一つだけ試したい」
「じゃあ、ここで開けて試してみよ。無理そうなら残りは私が食べるし」
コメント:お嬢の説教をBGMに虫選んでるの草
コメント:普通に仲良ししてるの良き
コメント:日常会話やんけ
コメント:ゆめたそ虫に詳しくて笑うんやが
コメント:仲良く話してるんだけど、手に持ってるのが虫だと思うと変な気持ちになる
コメント:テロップでちゃんとどの商品の話してるのか載せててえらい
コメント:これでブラックアウトしていくの草
コメント:なんやこのオチw
***
🐑黄昏ゆめ🐏@dream_sheep_yume
らんちゃんが私に虫をあーんしてるイラストが多くてワロタ
ゆめらんの勝利じゃん
|
朱美さくら@ライブ開催決定!@Akemi_Imeka
どうしてこうなった???
|
🐑黄昏ゆめ🐏@dream_sheep_yume
悔しい?ねぇ、悔しい?
|
朱美さくら@ライブ開催決定!@Akemi_Imeka
今夜はジンギスカンだぁぁぁぁああああ!!!
|
🐑黄昏ゆめ🐏@dream_sheep_yume
や、やめてよ・・・冗談じゃん?ね?
朱美さくら@ライブ開催決定!@Akemi_Imeka
pic.tw◯tt◯r.com/××××××××××××
|
🐑黄昏ゆめ🐏@dream_sheep_yume
うわぁぁぁぁああああ!!!!!!
私が育ててた羊たちがぁぁああああ!!!!!!
|
朱美さくら@ライブ開催決定!@Akemi_Imeka
ほめるた!サーバーは修羅の国
覚えておけ
Vな姉の配信に間違って入り込んじゃった弟の話 妄想の住民 @Sakura_Log
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。Vな姉の配信に間違って入り込んじゃった弟の話の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます