第4話
「はぁ…もう中間か…」
時の流れは早いものでもう入学してから2.3週間は経った。
この数週間で起こったことといえば、友達が出来た。そんな大したことも無い出来事くらいしか起こっていない。
中間テストが終わらないと部活見学にも行けないらしいし。生徒会は普通にあるけど…
「ゲームのイベントも終わってねぇし、テスト勉強全く手付けてねぇ、終わった」
俺のテストに対する適当なぼやきに反応してくれたのは島崎先輩だ。
話によると結構ゲームやアニメなどが好きらしい。Toritterでアニメの情報を発信しているのを大河原先輩が見つけて生徒会に引き込んだらしい。
今もスマホでゲームをしている。
「えっ、それ、は?はぇぁ、クソゲーだわ」
ミスでもしたのか盛大なため息と共にスマホを置く。
「島崎先輩、数学がどうしてもわからないんですけど何かしら勉強方法とかあります?」
「俺に聞くか?」
島崎先輩は目を丸くしている。
すると棚の奥から松下先輩の声が聞こえて来る。
「島崎に数学聞いちゃだめだよ。聞くなら全教科100点の会長さんにでも聞きなよ」
少し不機嫌な顔をしながら島崎先輩は頷く。
「俺なんかに聞くよりは1000倍マシだから、試しにでも聞いてみな。明日辺りならあいつ仕事落ち着くと思うから」
「はい、聞いてみます!」
そうしてやってくる次の日。
今日は生徒会の活動がない。だからわざわざ1つ下のフロアに降りて先輩を探さなければならない。
二年四組、四組はどこだっと。あった。
居ますかねぇ大河原先輩は。
「にーしーきーくん!」
いきなり後ろから大きな声をかけられて勢いよく肩が跳ねる。
「小林先輩…いきなり大きな声出さないで…びっくりしちゃうんで…」
「ごめんごめん。で、二年生の所にどんな御用件でいらして?」
「大河原先輩に用があって。いらっしゃいます?」
「真依ちゃんなら四組でしょ?居ると思うよ〜呼んでこようか?」
「じゃあお言葉に甘えてお願いします」
「いいよ〜だけどすぐ後ろにいるよ?ほら、二組から出てきた」
「本当だ。ありがとうございます!」
「先輩ー!大河原先輩〜!!」
「慌ててどうしたの」
「先輩、僕に勉強教えてくれませんか?」
「いいよ。どこでやる?」
「今すぐで良いんですか?」
「全然いいよ、私、暇だし」
「ありがとうございます!」
「じゃあ今から私の家来る?」
ええええええぇ???
いきなり家??嘘でしょ???
「よし、決まったならさぁ行こう!」
そうして半ば強引に俺は先輩の家に連れて行かれた。
先輩、今日はシチューにしましょうか 大船パセリ @Pa_Se_Ri_
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