二人で行くって一人じゃないって素敵なことね

優しい世界。
まさに彩る世界である。 

「自分はレズだから」と相手に距離を取る一言が、逆ん二人を結びつける告白となる展開が実によく、面白い。
不意打ちのようなどんでん返しが、まさに主人公の世界を一変させた。

剣道部に入らず、彼女を絵に描きたいといい出したとき、そういえば中学時代は美術部に所属していたことを思い出す。
忘れた頃合いに出してくるタイミングが、実に良い。
とくに人間関係を深めるための伏線を持ってくるからこそ、ここから主人公が積極的にドラマを動かしていける。

彼女の凄みが負けず嫌いなところから来ていると気づけたのは、これまでずっと彩葉を見てきた主人公だからだ。

読後が良い。
二人の世界はカラフルに彩られている。