魔法が普通に存在する世界で出会った、食人植物の魔物と、微妙な絵描きの物語。
捕食する生物のメスに擬態してオスを呼び寄せ、ぱくっと食べちゃう食虫植物みたいな魔物のアルラウネ。彼女は森にあらわれた人間の男を、なぜか食べずにおいてしまいます。
そして、微妙な絵を描くその男との、奇妙な関係がはじまるのです――。
アイルと名をつけてもらったアルラウネが、とにかくかわいい。
お行儀が良くて、ちゃんと食欲もおさえて、えらい。
それに引きかえ絵描きはなんだ。甲斐性がひとつもないぞ。なのにいいヤツ。
なんなんですかこのバランスは。
普通に魔法があるゆえの、便利道具が一切ない世界が興味深いです。なるほどそうなるか。そうだよね〜おもろ。もっといろいろ知りたい。
久しぶりに面白いもの読んだ!! ってなりました。
いえ、まだ終わってないんですが。はやく続きが読みたい。でもこれは、ふたりの関係をゆっくり、少しずつ魅せてくれる物語なので、のんきに待とうと思います。読むの遅いから待てるよ。ふふふ。
楽しみです。
まだ途中ですが、レビューさせて貰いました。
いちいちアイルの反応、仕草が可愛いくて癒されます。
相手の男は才能も甲斐性もなく、自信もない我儘な自称『絵描き』
アイルに毎日会いに行くのに、森で共に暮らす選択はしません。
ダメ男に惚れてしまったキャリアウーマンのようです。
『絵描き』の男にも事情と過去があり、日々の暮らしと少なくても友人がいます。アイルが出会う人々も皆、ちょっと気になる人ばかりです。
悲しい結末しか思いつきませんが、なんとか男に頑張って貰ってハッピーエンドを迎えて欲しいと願いたくなる話です。
八十点には届かない『絵描き』と純真な『アイル』の優しい物語です。