これまで多くの「戦争、死、生、平和」が出てくる作品を読んできました。
・人が死ぬこと
・遺された者が生きること
これらを克明に、これ程までに感情を揺さぶる表現で綴られた作品は初めて読みました。
人の死は《終わり》であるけれど、遺された者にとっては
想い出や記憶、これらを背負って折り合いを付けながら
「どう生きていくのか」を決めなくてはいけない。
人の死は、ある意味での《始まり》なのではないか――
心のどこかでそう感じる作品でした。
冷酷な現実を前に、読むのが辛くなるかも知れません。
それでも最期は尊く、暖かいものがきっと心に残ります。