オリジナリティ溢れる意欲作

オリジナリティに溢れています。これに似た作品は?と自問しても何も出てきませんでした。
序盤には世界観に細かい描写はなく、奇妙な世界観に興味を掻き立てられます。
登場人物についてもそれは同じで、奇妙な世界の奇妙な住人、同じく奇妙でありながらも魅力ある主人公達。
そしてその中で蠢く思惑・狂気・不条理。気がつけば世界観に囚われ、夢中で読み進めてしまう良作。

文章は丁寧で読みやすく、少ない描写でもはっきりとイメージが完成します。物語に不要な贅肉も無く、動きつつける物語から意識を逸らすことが出来ません。
この奇妙な物語を読み始めたら最後、その奇妙な最後を読み終えるまで、世界観に浸り登場人物に一人として彼らの冒険を見守ってしまうでしょう。
既に文字数は100万文字を超えており、時間泥棒にだけは注意が必要です。

カクヨムの奇才、このオリジナリティと奇妙さに彩られた作品を是非手に取ってもらいたい。

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