後宮にいる主人公が、皇帝の私室に忍び込んだところから物語は始まりますが、その理由がなんと、皇帝陛下と小姓頭をモデルにしたBLを書くため!?
ギスギスしているはずの後宮の妃たちのあいだで回し読みされるBL本。
それを黙認してくれた陛下は、なかなかの太っ腹と言えるでしょう。
可愛い妃たちの楽しそうな様子に、読んでいるこちらの口元も緩みます。
そんな主人公アーファーリーンの手元には、祖母に貰った古いランプがあります。
そのランプを擦ると出てきたのは――真っ白な猫にしか見えない精霊!
願いごとを保留にしたアーファーリーンは、精霊と一緒に暮らすことに。
はたして、いつ、どんな願いごとを叶えてもらうのでしょうか?
アーファーリーンは、持ち前の知識と頭脳で、後宮の小さな事件を小姓頭のサイードと共に解決していきます。
徐々に親しくなっていくふたりに、読んでるあなたもきっとやきもきするはず!
ハッピーエンドを願いながら、千夜一夜のナゾガタリをお楽しみください。
物語の主人公・アーファリーンは、知恵と勇気を併せ持つ、元気で優しい姫君です。
そんな彼女は、皇帝の妃として後宮入りすることに。
ですが、その後宮は呪われていて……?
ファリンは、その呪いの謎を科学的に解明していきます。
その謎解きがなんとも爽快。
特に、化学や薬学に興味のある方は、きっとハマると思います!
また、ファリンの想いも丁寧に綴られ、物語の世界にすっと引き込まれていきます。
無駄のない美しい筆致で、スピード感がありつつも余韻をしっかり残していく展開は、流石の一言!
最後には、ロマンチックで美しいハッピーエンドが待っていますよ。
すごくオススメの作品です!