水族館

修学旅行二日目

色々あったが首里城を回り

美ら海に来て水槽でか過ぎんだろ…と眺めていた

俺に神川さんは話し掛けてきた。



「ねぇ秋兎くん」


「何だよ舞?」


「水族館って素敵よね?」


「いつ来てもワクワクするよな!」


「それはもちろんなのだけど…」


「ん?」


「母なる海の中を覗いていると思うといけない気持ちになるわ!」



「すまん、分からん!」


「何か…エッチじゃない?」


「…すまん分からん!」


「まだまだ修行が足りないわね!」


「そんな修行をしてる覚えはないぞ!?」


「何を今さら…私の右腕として鍛えてあげてるのに!」


「知らなかったそんな野望!?」


「何か右腕ってエッチね!」


「それも分からん!」


「ほら、右手が恋人みたいなセリフあるじゃない?」


「あるけど…あるけど!」


「ん?それだと私、右手に秋兎くん寝取られてない?」


「それだと俺、寂しいやつにならないか!?」


「昼は私で夜は右手…なかなかの性活ね!」


「字が違わないか!?」


「そのうち、両方私がするけどね!」


「そうかい!」


俺は班行動なのを思い出し

一緒の班の神埼と斉藤さんに目を向ける

二人は二人で楽しんでいるようだ

良かった…



「なに?斉藤さんが気になる?」


「いや、気になるってか同じ班なのにあまり話せてないな…と。」



「話せては無いわね」


「…何か意味深な言い方だな?」


『話せては』ってなんだ?


「秋兎くんはもう少し危機感を持った方がいいわよ?」


「どゆこと?」


「…まぁ、分からないならいいわ。」


最近、視線やら何やらを感じるのと関係はあるのかな?

と、考えたが…まぁ舞が突っ込んで来ないってことは

少なくとも俺達に害があるわけじゃないんだろ。


「しかし…水族館広いな」


「そうね…なかなか運動になるくらい歩いたわね?」


「だな。」


「ちょっと涼しいところで休憩しない?」


「大水槽前に休憩できそうな所あったな…そこ行くか?」


「…タクシー拾うわ」


「どこまで休憩に行くつもりだ!?」


「冗談よ…まぁ、もう少しでお土産だし、そこの前で休むわ」



舞はこちらを見て笑いながらそう言った



「何か、疲れてるな?」


「そうね…慣れない場所のせいかしら…ちょっと疲れたわ」


「無理するなよ?」


「分かってるわ…無理ならおんぶして?」


「まぁ、それくらいなら…」


「出来れば駅弁スタイルで」


「駅弁?」


「…抱っこのやらしい番?」


「…OKGoo◯le…駅弁…だっこ」


俺は何となく察しながら調べる

すると、予想通りの画像が出てきて…


「世の中察しが悪い方が幸せなこともあるってあらためて思ったよ。」



「察しが悪くて終わることの方が多いけどね?」


彼女はそう言いながらクスクス笑った

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となりの席の変態さん 犬派のノラ猫 @noraneko8753

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