真珠と薔薇。

首領・アリマジュタローネ

真珠と薔薇。



『貴方の事をずっと好きです』


 ある冬の日、自宅にそんな封筒が届けられた。


 差出人は不明。中の便箋にはPCで入力されたような一文が掲載されており、それ以外に何も同封されてはいなかった。


 大体の犯人の検討はついている。


 アイツだ。アイツ以外に私にこんな悪戯をしてくるヤツはいない。


「……ふざけんなよ」


 すぐに破って捨ててしまえば良かったのに、どうしてかその時は躊躇してしまった。


 彼への情か、もしくは周囲への不幸アピールに使いたかったのか、それは定かではなくーー恐らく後者が占める割合の方が大きいのだがーーとにかく捨てきれなかった。


 それが不幸の始まりだということも知らずに。


 ※※※


 この頃、私はまだ仕事を始めたばかりで、酷く疲弊していた。上司からの叱責に朝から晩まで耐え続けて、生きているのに死んでいるような状態だった。


 私の人生とはなんなのだろう。そんな事を毎晩のように考えた。


 二年間付き合っていた彼氏と些細なことで喧嘩別れしたのも、丁度この頃だ。


 正直、あまり思い出したくはなかった。

 アイツの顔や声を頭に思い浮かべるだけで、吐き気を催してしまうから。


 寝る間も惜しんで残業をこなす私に対して、アイツは労いの言葉一つすらもロクにかけてはくれなかった。

 それどころかこっちが疲れているのにベッドに潜り込んでくる始末だ。


 おまけに私に向かって、自慢げに鼻の下を伸ばしながら『仕事なんて慣れだよ。慣れ』だなんて、思いやりの欠片もない言葉を投げかけてきやがった。

 こっちがどれだけ慰めてやったと思ったんだ。


 どうして、性交渉を断ったくらいですぐに不機嫌な顔をされなくちゃならないのか。

 人をダッチワイフだとでも思っているのか。


 いつも私の上で猿のように腰を振っていたけれど、頭までチンパンジーになっていたとはビックリだ。


 そんなチンパンジーがお手紙を出してきやがった。

 私が翌日すぐに、会社の同僚に相談したのは言うまでもない。


 ※※※


「なにこれ」

「アイツからの手紙、だと思う」

「え、マジで? 見せて」

「うん」


 同僚に手紙を手渡すと、彼女はまるでお宝鑑定をするかのようにマジマジと眺めた。

 プリントされた文字を指でなぞって朗読し、何を思ったのか手紙を頭上の照明に当てる。みかんの汁で描かれていれば、新たな文字が浮かび上がったことだろう。


 だが、何も浮かび上がらないことがわかったのか、手紙をそのまま自身の膝の上に置いた。

 自分の行動に呆れたように苦笑する。


「美奈、災難だったね。変な男と付き合うから」

「まーた他人事のように言う」

「他人事だもん」

「まぁそうかもしれないけど」


 同僚の膝の上に置かれていた手紙に目をやる。

 私はなんて言って欲しかったのだろう。


「キモいね」

「……本当にキモい」

「家に来るなんてね。連絡先は?」

「別れた時に全部消してる」


 連絡先だけではない。写真から何から思い出は全てデリートした。スマホも空っぽにして、なんの形跡も残ってはいない。

 初めてデートで訪れた大豆島の風景も、誕生日に貰ったプレゼントの数々も、今は記憶の隅にあるだけだ。


 男は過去の恋愛を美化する傾向にあるようだけど、私にとっては地獄以下の時間だった。

 あの忌々しい二年間を返してほしい。


「もしもの、話をしてもいい?」

「なに?」

「これが浩司くんの手紙じゃなかったとしたらどうする?」

「え?」


 同僚の顔を見る。

 嘘や冗談を言ってるような表情には見えなかった。


「そもそも、浩司くんってさ。そういう事をしないタイプだったよね。だから美奈に愛想を尽かされたんでしょ? もし復縁を迫りたかったら、直接言ってくると思うけどね。手紙なんてやり方、ちょっと遠回し過ぎない?」


 確かに、一理ある。


 言われてみれば、あの男がこんな面倒臭い方法を使ってくるハズもなかった。


 思ったことを何でもベラベラと口にし、私との行為内容を友人たちに自慢するようなヤツだ。

 くだらないプライドを振りかざして、例え自分に非があったとしても、謝罪の一つもしようとはしないヤツだ。


 そんな自分ルールを曲げない頑固者のヤツが、こんな女々しい手法を使って、私に泣きついてくるだろうか。


「誰かの入れ知恵かもしれないけれど、それにしたって、目的が何も書かれてないのはおかしいよ。復縁したいなら『貴方の事をずっと好きです』だと、おかしくない? なんか妙に他人事みたいでさ」


 他人事なのはアンタの方だろ、というツッコミが喉の奥で消える。


「でも、だからって、他の人ってのは流石に」

「だから『もしも』だって。仮説だよ。、こんなことをしたって可能性もあるじゃん」

「ないって……」


 そんなの考えたくない。それならアイツの方が百倍マシだ。


「一応、気を付けておいた方がいいと思うよ。美奈はモテるんだからさ」


 同僚の忠告を半信半疑で聞きながら頷く。髪を縛り直して、タイムカードを押す。


 ※※※



『貴方の事をずっと好きです』



 二枚目の手紙が届いたのはそれからすぐだった。


 今度は便箋と共に、真珠のネックレスと薔薇の写真が添えられていた。これは昔、ヤツが私に与えたプレゼントだった。


「あぁ、なるほど」


 不思議とそこで納得してしまう。きっと彼はこう言いたいのだろう。『お前に貢いだ分を返せ』と。わざわざ写真まで取り寄せてくるだなんて、どういう神経をしているのか。


 つい先月捨てたばかりだというのに。


 警察には行きたくなかった。

 元カレがしつこく私に嫌がらせをしてくるんです、と同情の涙を誘ったところで何になる。そんな余裕はない。アイツに時間を費やすだけ無駄だ。


 写真を手に持つ。

 薔薇と真珠のネックレスがそこには変わりなく映し出されている。


 この薔薇は私が誕生日の時にアイツがくれたものだ。馬鹿みたいに大量の花束を家に持って帰ってきて、自慢気に笑っていたことを今でも覚えている。

 癪に触る笑顔だった。


 花は全然好きじゃない。特に薔薇なんて大嫌いだ。棘があるから近付きたくない。


 前に水やりをしていたときに、何を思ったのか触れてしまって、指を切ったのを覚えている。あの日はキーボードが上手く打てなくて、一日中イライラした。


 真珠のネックレスは二年目の記念日のときのモノ。


 彼はサプライズ演出をしたかったようで、何故かレストランのウエイターにこれを手渡していた。ちなみにこの真珠のネックレスはアイツがいるときだけ付けていて、それ以外はタンスに押し込んでいた。

 質屋にでも入れておけばよかったな。


 数年付き合ってきて、アイツがくれたのはこの二つだけだ。

 後は激しい愛撫と大量の精液だけ。


 幾ら復縁を迫られようとも、私の気持ちが変わることはない。何回抱かれても、心は一ミリも揺れ動かされなかったのだから。


 過去のことを思い返しながら、写真を机の上に置く。


 ──と、手が滑った。


 慌てて、床に落ちた写真を腰を屈めて拾い直す。そこではじめて写真の裏に文字が書かれていたことに気付く。


『真珠と薔薇』


 万年筆でハッキリとそんな五文字の言葉が並べられている。


 どうしてだろう。違和感がある。



 ヤツは──浩司は──こんなにも達筆だっただろうか。



 ※※※


 それからしばらく、三枚目の手紙が来ることはなかった。


 相手が浩司ではなく別の誰かであるならば、早急に警察に相談をして、指紋鑑定と筆跡鑑定を申し込んでいたことだろう。


 私の予想はこうだ。


 恐らくヤツは達筆な知人と結託して、変質者のフリをしているのだ。全ては振られた腹いせで。

 アイツはよく私との性交渉の内容を自身の飲み会のネタにしていたから、そういった悪ノリが発生するのはなんらおかしいことではない。


 何が【貴方の事をずっと好きです】だ。今までずっと私を性欲処理機のように扱ってきたくせに、今更恋人扱いするなよ。


『合鍵はそこに置いとけよ。盗まれたら大変だから』


 別れた時もそうだった。ヤツは私の気持ちなんて、最後までわかろうともしなかった。


「……はぁ」


 鬱屈した感情を晴らす為に、二枚の便箋をゴミ箱へと投げ捨てる。


 この手紙の差出人が誰かはわからない。手紙はもう来ないので、調べることすら出来なかった。目的が何なのかもわからない。こんなことをして、一体何が楽しいのか。


 悔しさに心を押しつぶされそうになりながらも、涙をこらえて、鏡を見る。

 鏡にはボロボロになった私の姿が映し出されていた。


 目の下にはクマが出来ているし、化粧をしているのに、顔全体が黒く焦げずんでいる。ここ最近あまり眠れていないからだろうか。酷く憔悴している。会社を休んだ方がいいのかもしれない。


 化粧水だけを塗って、ベッドに戻る。消灯する前にスマホを開くと、時刻は既に午前3時を過ぎようとしていた。


 ──ああ、良かった。今日は三時間も眠れる。


 ※※※



『貴方の事をずっと好きです』



 三枚目の手紙が一ヶ月遅れで届いた。


 大きな茶封筒の中にお馴染みの便箋が一枚と、前回と同様に真珠のネックレスと薔薇の写真が入っていた。

 封筒が大きく膨れ上がっていたので他にも何か同封されているのだろう。

 

 中に目をやると──。


「えっ?」


 が入っていた。


 それも一枚ではない。何枚か何十枚か何百枚か、ミニアルバムでも作れそうな量の写真たちがギッシリ詰め込まれている。


 小走りでアパートを飛び出しているときの一枚。電車で半目にさせながら口を小さく開けているときの一枚。無意識にボーッと歩いているときの一枚。生理痛にやられてお腹を押さえているときの一枚。マフラーで口元を隠していた日の一枚。鼻をほじっているときの一枚。強い寝癖を直しながら出勤していたときの一枚。会社の入り口近くの一枚。近くの公園での一枚。閉店ギリギリのスーパーに訪れて店員さんに嫌そうな顔をされたときの一枚。深夜にコンビニに行くときのスウェット姿の一枚。買い物袋をぶら下げて横断歩道を待っているときの一枚。手袋を忘れてふぅと両手を息で温めているときの一枚。雪の日の一枚。雨の日の一枚。晴れの日の一枚。スーツ姿の一枚。私私私私全部私一枚一枚一枚一枚一枚一枚一枚一枚…etc.


「ひっ……!」


 茶封筒を投げて、その場に腰を落とす。

 怖い、怖い、怖い。流石にここまでくると怖い。舐めていた、舐めていた。完全に相手を舐めていた。ヤツに時間的余裕を与えたのが間違いだった。まさか、付けられていたとは。

 犯人が元カレだとか、もうそんなことはどうだっていい。私の身に危険が生じている。そのことだけは確かだった。


「け、警察を……」


 急いで、自宅の受話器を使って電話をかける。

 と、警察に繋がりかけたそのとき、地面になにやら銀色の物体が落ちていたことに気付く。


 横たわった封筒から最後に出てきたのは《銀色の鍵》だった。


「もしかしてこれって……」


 電話を一旦切る。間違いない、ヤツの家の合鍵だ。付き合っていた頃に作って、よくお互いの家を行き来きしていた。なんで、これがここに?


 わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。わからない。


 思考回路がショート寸前だ。

 とりあえず、いま、すべきことは、一刻も早くこの場から離れることだけ。






 ──ガチャ。








「え?」






 玄関のドアが、小刻みに振動している。


 ……こんな夜中に誰?


 宅配便も呼んでないし、チャイムが鳴った形跡もないのに。え? え?





 ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ




「ひぃっっ……!」




 誰かが扉を開けようとしている。施錠されたドアを無理やり、開こうとしている。



「だ、だれかぁ……」



 腰を抜かして、立てない。警察を呼ぼうにも、受話器まで腕が届かない。


 やばい、まずい。


 恐らく犯人が来たんだ。

 犯人はずっと私を見張っていた。機会を伺っていたのだ。写真を撮って、私を怖がらせようと嫌がらせをしていた。




「…………」





 物音一つなくなった静寂の世界。もうどこかに行ってしまったのだろうか。







               ィ

               









 鈍い音が聞こえた。扉が開かれる。

 誰かの足音が聞こえる。私の部屋に誰かが入ってきている。




「こ、浩司なのっ……?」




 もう声を出すことしか出来なかった。掠れた声を必死に絞り出して、問う。



 返事はない。





「こんなことやめてよっ……! わ、私が悪かったから! ごめんなさい! ゆ、許してっ……。お願いっ……!」






 物陰に身を潜めながら、必死に泣き叫ぶ。黒いコートの男が部屋に侵入している。ニタァと笑みを浮かべている。ここからだと誰なのか、判断できない。










「貴方の子トヲずっト好キ死す」




「えっ……?」





「貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をうひゃひゃ好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をひゃはは好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きすす貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きすで貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好き殺す貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きひゃはは貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方方事をずっと好きです貴方の事をずっと好きですひゃです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっずず貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと殺す貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きです貴方の事をずっと好きですずっずっとずっっずずっっ」










 何も、何も、聞こえなくなる。




 闇に、消えてゆく。

 銀のナイフが手元に見える。







 あぁ、そっか。







 気付いちゃった。








 合鍵は、私の家にもあったのね。




































???「助けに来たぞッッッッッ!!」












美奈「え!?」


変質者「誰だ! 貴様!?」







 もう一人の男が部屋の中に侵入してくる。仮面をつけたタキシード姿の男。マントを翻して、右膝を曲げて、左の掌を見せている。右の手は腰に当てて、キラーンとポーズを決めていた。




美奈「も、もしかしてあなたは……!?」




 都市伝説だと思っていた。でも、本当に実在しているだなんて…………。



 彼がやってきたら、どんなシリアス展開も最後は必ず茶番劇にしてくれるーーまさしく伝説のヒーロー!





「私の名前は【シリアスぶっ壊しマン】だ!!」





 彼がポーズを決めると、途端にどこからかジャジャーンとBGMが鳴った。やったー! 本物だ!




美奈「【シリアスぶっ壊しマン】さん!来てくれたのね!」



ヒーロー「勿論だとも!!」




 正体不明のヒーローにこうして会えるだなんて、美奈感激っ……!!





ヒーロー「光あるところに必ず悪は栄える。女性を苦しめる卑劣な悪党よ。何処の誰だか知らないが、この私が成敗してくれる。いいか、よく覚えておけ! 正体不明は私一人で充分だっ!!」




犯人「何をごちゃごちゃと……! お前を先に八つ裂きにしてやろうかあっ!?」




ヒーロー「ふんっ、やってみるがいい。私が来たってことは、BADエンドはもうないってのは確定していることだしね。大体、考えてみたらおかしな話さ! なんで視聴者を愉しませる為だけに、理不尽に彼女が怖い思いをしなくちゃならない! そのことが私は許せない! だから全てをぶっ壊して、無理やりにでもハッピーエンドにしてやるんだ!!」




 シリアスぶっ壊しマンは叫ぶ!

 自らの正義を貫くために!




ヒーロー「お嬢さん、君は生きてていいからね。クソみたいな彼氏がいた過去なんて忘れて、前向きに生きていこう! ご飯をしっかり食べて、明日からまた頑張ろう。ちゃんと眠るんだよ? たまにはお仕事だって休んだっていいんだから。働きすぎは身体に毒さ!」






美奈「し、シリアスぶっ壊しマンさん(ぽっ」








ヒーロー「よし、行くぞ! 悪党!」






シリアスぶっ壊しマンが攻撃を繰り出す準備をした!







シリアスぶっ壊しマン「シリアス・パーンチッ!」



変質者「ぐえー!」



美奈「まさかのキック!」





シリアスぶっ壊しマン「シリアス・キッークッ!」



変質者「ぐおー!」



美奈「それがパンチ!」





シリアスぶっ壊しマン「シリアス・三角絞め……!」



変質者「ぎぶ!ぎぶ!」



美奈「それはチョークスリーパーね! なんて卑怯な戦法なのかしら!」






 シリアス(略)マン 「とどめといこう!」







 【シリアスぶっ壊しマン】が腕を交差させる。どうやら出るらしい!




────あの伝説の必殺技が!!!!





「シリアス展開台無しビィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー─ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーム!!!!!!!!!!!」




わるいやつ「ぐあああ!」





 やったー! わるいやつを倒したぞ!

 流石は我らが伝説のヒーロー【シリアスぶっ壊しマン】だ!!!!





美奈「やばい……ちょーカッコいい////」





ありがとう!! シリアスぶっ壊しマン!!




 本当にありがとう!!!!!!!!!





 こうして全て解決した。

 めでたし、めでたしである!





 犯人が誰だかわからなかったけど、とりあえず命が助かってよかったです♡ byみな。





シリアスぶっ壊しマン「また会おう!!」






【戦え! シリアスぶっ壊しマン】

第三話「正体不明の変質者を撃退せよ! 犯人は元カレかそれとも・・・?」



        ──fin──



シリアスぶっ壊しマン

「来週もゼッテー見てくれよな!」びょーん

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