信仰から生まれるもの
バブみ道日丿宮組
お題:俺と信仰 制限時間:15分
「信仰心があれば、なんでもってことはないだろう」
「だからこその異端」
「個性でもありそうだけどな」
「略奪行為は信仰とは違う」
「ただの暴力だしな」
「強いものが勝つという明確な答えだが、弱いものが黙ってない」
「その結果がこれだろ?」
「あぁ。見事な復讐だ。これだけの死体の山を弱いものが作ったというのは素直に凄いと思う」
「犯人がわかってるんだ。この事件の解決もすぐだろ」
「あいにく誰がやったかはわからないんだ」
「弱いものじゃないのか?」
「それは上が強くいってることだ」
「でも、弱いものがやったという目印があるだろ」
「そんなもん強いものだって書ける」
「たしかにそうではあるけれど、それだったら、事件は解決できないな」
「そういうわけで僕らが派遣されたわけだよ」
「すごく面倒くさい」
「わかってるよ。地道な作業に君が困るってことは」
「だったら、1人で捜査を頼めるか? 俺は宿で寝てる」
「そんなずるいことさせるわけないだろ。君は街の南側から事情聴取してくれ。僕は北から集めてく」
「意味あるのか? 街の人が口合わせしてれば、答えは決まってくるぞ」
「政府としてもデータとして提出してしまえば、多数あるほうに傾く」
「弱いものは強いものを、強いものは弱いものを指名するだけな気がするぞ」
「その強いものは今ここで死んでる。残るのは弱いものだ」
「となると、強いものが犯人か? 強いものが強いものを殺したと」
「そういう結果にはおそらくなる」
「……いいのか。それ?」
「いいか悪いかは政府が決める。僕らはただ調査をして報告するだけだ」
「損しかしなそうな役割だな」
「だからこそ僕たちなのだろう。政府内からも嫌われた僕たちの」
「嫌われることはしてないんだがね」
「弱いものに優しくしてるのがおそらく気に入らないポイントだろうね」
「なら、今回のはどう考えても弱いものびいきした報告だろ?」
「それでも報告してほしいんでしょ。他の人であれば、弱いものを脅したり、殺したりするかもしれない。その点、僕らはそういったことはしない。事件をこれ以上悪化させるようなことはしない」
「なるほどね……政府も考えなしではないということか」
「別に政府の頭が悪いわけじゃないよ」
「頭が硬そうではあるけどな」
「じゃぁ、はじめよっか。半日もあれば終わるでしょ」
「順調にいけばな」
「フラグをつけるのはやめてほしいね」
「合流できない未来もあるかもな」
「そうしたら、弱いものが犯人かなぁ」
「謎が深まるだけだよ」
「それじゃ、またあとで」
信仰から生まれるもの バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます