第15話

治郎吉さんが当時担当していた第3鉱区は近くの村から徴兵された軍属の人々が配属される場所で、その中に子供たちの父親がいたというのです。付近から徴兵されたのとその鉱区の地盤も合わさって鉱区は街で一番危険な鉱区になってしまいました。当時そこの責任者であった治郎吉さんはその状況を変えるため徴兵された軍属たちに教育を施そうと試みました。治郎吉さんの教育のおかげで、以前より事故の起こる回数は激減しました。慎重派だった治郎吉さんは作業効率よりも人命を優先したため軍が課すノルマを達成できないことが多々ありました。ある日、治郎吉さんは軍の鉱山責任者に呼び出されました。

「第3鉱区責任者佐川治郎吉、貴公が担当する第3鉱区の業績不振また、度重なる業務改善命令の無視二より、貴公の第3鉱区責任者の位を剥奪します」

 「なん言ってんだい!お前ら軍が担当していた時何人の人が死んだと思ってるんだ!人材は変えの利かない財産だ!それを粗末に扱うお前ら軍に第3鉱区を任せることなんかできない!」

 「すみませんがこれは通達でありもうあなたに権限はありません。それに我が国のために亡くなるのなら本望でしょう。あなたは高々数十人の命が惜しいために我が国1億の幸福を踏みにじるというのですか?」

 「腐った考え方しやがって、それでも人間か!おまえらこんな仕打ちをされてるのがお前らの家族だったとしてもお前らは笑顔で過ごせるのか!」

 「ええ、できますよ。わが命、そして私の家族の命は、この国のためならいつでも差し出せます。それがこの国に生きる人間の義務ってもんじゃないですか?」

 「お前らと話していてもらちが明かん!もっと話の分かる門を連れて来い!」

 「一介の鉱夫ごときが私に命令ですか?私はここを任されているんです。すべての決定権は私にあります。たわごとを言うのは宿舎に戻った後でいいんじゃないですか?あなたの言う大切な人材が待ってますよ?」

 「くそ!お前らはいつか滅びる!利益を追求しすぎたものが栄えたためしなんかないんだからな!痛い目を見るがいい!」

治郎吉さんは煮えたぎるような怒りを押し殺して第3鉱区宿舎に戻っていきました。訴えたいことは死ぬほどありましたがこれ以上あの軍人と話していたら殴りかかってしまいそうだったので頭を冷やすためすごすご戻っていきました。宿舎に戻ると第3鉱区の鉱夫たちが今か今かと待ってました。 「どうでしたか?大丈夫でしたか?」

 「おれは第3鉱区の責任者の立場を下ろされた・・・」

 「そんな!てことはまた前みたいな無謀な採掘作業に戻るってことですか?治郎吉さんが上に立ってないと個々の安全はないも同然なんです!」

 「すまなかったお前ら、俺の力不足のせいでお前らをまた危険にさらしちまった」

 「そんな!治郎吉さんは今までよくやってくれたんだ。俺たちに治郎吉さんを責める権利なんてないんです。今は無理でもきっとまたチャンスはやってきます。その時まで待ちましょう!かってながらそのときにはまた俺たちのリーダーになってください」

 「お前ら・・・わかった。だが無理はするな!命を失っちまったら意味がねえ。安全第1だぞ」

 「でた!治郎吉さんの十八番安全第1、わかってますよ。さんざん言われてますからね」

 わハハハハハ

鉱夫のみんなは笑っていましたが内心では不安で埋め尽くされていました。治郎吉さんの次に配属された責任者は軍直轄地から来た人でした。この鉱山街の責任者と同じようなタイプの人で、成績のためなら何でもするって人でした。第3鉱区は前のような状況に戻ってしまいました。そんな中でも治郎吉さんは鉱夫たちへの教育を怠りませんでした。教育がいきわたったおかげでしばらく大きなけが人は出ませんでした。しかし洞窟は少しづつ少しづつもろくなっていきました。積もっていった危険性はある日コップからあふれ出るまで直すことができませんでした。その日も普段道理鉱夫たちは採掘作業にいそしみ責任者の軍人は中心街でコーヒーを楽しんでいます。しかし、採掘作業の中、前触れもなく事故は起こりました。ある鉱夫が掘っていた区画から鉄砲水が出てきたのです。その鉄砲水は第3鉱区のあちこちの壁を破壊しながら第3鉱区を飲み込んでいきました。人も土も関係なく飲み込んでいく鉄砲水はまるでノアの方舟の時の終わりの雨のように生き物たちを飲み込んでいきました。治郎吉さんはその時ちょうど休憩をとっていたので大丈夫でしたが、鉄砲水の知らせはすぐに治郎吉さんの耳に届きました。治郎吉さんは一目散に宿舎を飛び出し、第3鉱区の入口にいきました。第3鉱区の入口には治郎吉さんと同じように休憩を取っていた鉱夫たちがたくさんいました。そこには責任者の軍人の姿もありました。

 「治郎吉さん!どうしましょう!まだほとんどの鉱夫は中にいるんです。早くしないと水で埋まってしまいます!」

 「急いで捜索隊を結成するぞ。急げ!誰も死なせちゃいかん!」

その一声で混乱していた鉱夫たちは一気に落ち着きを取り戻し救助に向けて動き出しました。しかしそこで責任者の軍人に話しかけられました。

 「待て!勝手は許さん!今は捜索などしている場合ではない!急いでこの鉱区を塞げ!」

 「何を言ってるだ。お前らはそこまで人間を捨てているのか!あの中にはまだ逃げれていない人が大勢いるんだぞ!今第3鉱区を塞いだらそいつらを見殺しにすることになるんだ」

 「もう手遅れだ!今行ったら更なる犠牲が出てしまう!今はとにかく水がこの中心街に入らないようにすることが先決だ!」

 「それでも生きている可能性のある奴を見殺しにはできねぇ。いいから俺たちを行かせろクソ軍人が!」

 「私の命令に従わないというのか?あいつらの命なんぞよりここの施設に来ている要人の命の方が大事なんだ。私には私の立場がある!見方を変えれば奴らはこの中心街を守るために散っていったと考えることもできるだろう。それなら本望なんじゃないか?」

 「どこまで頭が腐ってやがるんだ!軍としてじゃなく一人の人間として発言しやがれ!強制的に徴兵された奴等のただ1つの願いは10年の徴兵期間を終えて家族の元へ生きて帰ることなんだよ!それが死んじまったら意味がねえじゃねえか。上部だけのごたくを並べやがって、今すぐぶち殺したいもんだ!」

 「だが見ろ!第3鉱区の方を!すでに水が溢れそうじゃないか!もう中は完全に水に浸かっている!貴様こそ理想論だけベラベラと喚きやがって!世の中そんなに甘くない!全ての人が幸せになれるなんてことはないんだ!誰かの幸福はそれ以外の大多数の人間の努力、不幸で成り立ってるんだ!これ以上楯突くならこの場で射殺する!」

治郎吉さんは一瞬黙ってしまいました。立場が低いだけで助けられるかもしれない命を目の前でただ見ていることしかできないことに絶望と不甲斐なさでいっぱいでした。

 「ふん、世の中を知らない奴は・・・貴様のせいで皆が危険にさらされていることを思いしれ・・・・・・・よし、全員に通達、今より水が抜けるまで第3鉱区を閉鎖する。第1〜3班は緊急用のシャッターを閉めろ。第4〜8班は第3鉱区から地下水道までのバイパスを掘り始めろ。多分緊急用シャッターだけでは全てを裁ききれない。急げ、時間はない!」

一部始終を見ていた鉱夫も渋々命令に従いました。鉱区の入り口は分厚いシャターで閉じられ中の人間にある蜘蛛の糸ほどの希望さえも切りました。もう中の人間が生きて外に出られる可能性は亡くなりました。次郎吉さんはさらに絶望しました。軍人の言っていたことにも一理あるとはいえ自分の手で今まで一緒に作業をしてきた鉱夫の命を絶ったのですから。シャッターが閉まる音はまるで地獄から伸びてくる釜のように作業をする鉱夫たちの心をえぐりました。バン とシャッターが完全に閉まっても彼らに悲しみを抱く暇はありませんでした。シャッターは一時的に水を止めているだけでその水を流す用のバイパスを掘らなければならないのでした。汗か涙かそれとも鉄砲水かもわからない液体が鉱夫たちの頬を流れていきました。作業は7時間にも及び、その間一回も休憩できなかった鉱夫たちは疲れ切った状態で宿舎に戻りました。疲労だけではない何かを背負った鉱夫たちは宿舎の部屋に入るまで声もでませんでした。部屋に入った瞬間皆一様に泣き出しました。その中で鳴き声とも言えない嗚咽を発していたのが治郎吉さんでした。

 「俺は、俺は助けられなかった。立場なんて目に見えないもんなんかに俺は負けたんだ。俺はなんて弱いんだ。不甲斐ない・・」

 「そんなことはねえ。治郎吉さんは最後まであのイカれ軍人に訴えてくれたじゃねえか。あいつらも天国で感謝してるさ」

そんな慰めの声も今の治郎吉さんには届きません、ただただ絶望に駆られ叫ぶことしかできませんでした。

事故から数日、鉱区内の水塚安全地まで減ったあたりで遺体の回収が始まりました。家族の元に遺体を届けるためです。しかし、あちこちに散らばっていたはずの鉱夫たちは見つかりませんでした。次郎吉さんは半分の意識で創作をしていました。治郎吉さんはふらふらと第3鉱区の脇道に入ると、そこには抜けきっていない水でできた池がありました。その中を除いた時治郎吉さんはもう自分を保つことができませんでした。

 「ああああぁぁあああああああっぁあぁああああ・・・・・」

この世のものとは思えない叫び声を聞いて捜索をしていた鉱夫たちと、共に入っていた、責任者の軍人が駆けつけていました。駆けつけるとそこにはあまりのショックで膝をついたまま気絶している治郎吉さんがいました。

 「どうしたんだ!治郎吉さん、なんだ。この池がどうしたんだ!」

かろうじて意識を取り戻した治郎吉さんは何も言わず震える指で池の中を指さしました。

 「池?池の中に何かあるのか?・・・・池の中・・・・うっ」

 「なんだ、お前らはどけ、私が見る・・・・これは・・」

そこには鉄砲水の被害者たち全員が固まって沈んでいたのです。

 「こいつら・・・最後まで治郎吉さんの言いつけを守って1番安全な場所で救助を待っていたのか?」

そうです。彼らは治郎吉さんの言葉を信じて疑うことなく最後の最後まで救助を待っていたのです。そのことを瞬時に理解した治郎吉さんはもうどうすることもできない気分になってしまい。限界を感知した治郎吉さんの心は自分自身を守るために気絶することを選んだのです。指を刺したあとすぐにまた気絶してしまった治郎吉さんはそのまま他の鉱夫たちの手によって宿舎まで運ばれました。あまりのショックだったのか治郎吉さんは3日間目を覚ましませんでした。

 「ん〜〜。ここは・・・宿舎か・・・」

 「治郎吉さん!起きたのかい!おーーいみんなー、治朗吉さんが目を覚ましたぞー」

 「治郎吉さん!大丈夫かい!あんた3日間も寝たんだぜ。俺はてっきりそのまま信じまうかと・・・」

鉱夫たちは治郎吉さんの目覚めを大変喜びました。鉱夫たちは治郎吉さんが眠っていた間のことを話しました。

 「てことがあったんだ。あと1っヶ月もすればまた使えるってよあの鉱区・・・」

 「おい、あのことは話さなくてもいいのか?言わないと・・・」

 「なんだ?あのことって。なんかあったのか?」

 「いえ、あの、実は・・・・あの池にあった遺体のことですが・・・」

 「ちゃんと遺族に届けてやったのか?さぞ悲しんだだろうに・・・」

 「いえ、違うんです。遺体は・・・遺体はまだ遺族に届けていません・・・そもそも回収されていません」

 「なんだと!どういうことだ!俺たちは確かにあいつらの遺体を発見したぞ!それを回収していないとはどういうことだ!」

 「実は・・・・あのあと軍からの命令がありまして、あの遺体はそのままにして遺族には何もゆうなと言うんです」

 「なぜだ!なぜそんな命令が!」

 「軍はこの事故を無かったものにしたいようです。この鉱山から死者が出たなんてことになったら誰も来なくなるだとかで・・・」

 「また勝手な理由で・・・・」

治郎吉さんは静かに怒りました。あまりの怒りで頭の血管が切れる音が聞こえるようでした。しかし次の言葉は次郎吉さんを怒りの先へと吹き飛ばしました。

 「あの穴は、あの穴は、軍の命令で、この鉱山から出た死者を置いておく場所にするそうです・・・」

治郎吉さんはこの時完全にきれてしまいました。軍に対する怒りが頂点に達した治郎吉さんはスッと立ち上がり責任者のいる宿舎に向かいました。治郎吉さんは殺意よりももっと大きな憎悪に満たされていて誰も止めることは出来ませんでした。治郎吉さんは宿舎に着くとドアをけり破り、座ってくつろいでいた軍人に向かって叫びました。

 「もうがまんできねぇ。貴様らも全員地獄に送ってやる!」

そう叫んで軍人に殴りかかりました。しかし、近くにいたほかの軍人たちにとめられ懲罰棒へと投げ入れられてしまいました。その道中も治郎吉さんはちからのかぎり暴れまわりました。上官へ逆らったことで治郎吉さんは危険人物と認定され懲罰として3か月懲罰房に入ることになりました。懲罰房の中で治郎吉さんは軍に復讐することを固く心に誓いました。しかし、復讐を誓った約2か月後鉱山プロジェクトは突如の中止が発表されました。街の経営はすべて地元の自治体に任され軍はいなくなりました。あとから聞いて分かったのですが実はこの時プロジェクトがなくなったのは軍が解体されたからだそうです。治郎吉さんは鉱山街の利権が軍から自治体に移った時点で釈放されました。治郎吉さんは利権の移動の話を聞いて何とも言えない気持ちに襲われました。この2か月間復讐を誓って懲罰房にいたのに、その軍は個々の利権を自治体に譲渡し撤退していったのですから無理もありません。しかしこれはまたチャンスでもあるのです。軍の管理下から外れたことで第3鉱区にある遺体を回収し遺族に届けることができるのです。治郎吉さんはやり場のない怒りをいったん抑え急いで第3鉱区遺体置き場(仮)へと向かいました。池には以前とは比べ物にならないほどの遺体が沈んでいました。治郎吉さんが懲罰房に入っている間も軍は本当にここに遺体を置いていたようです。池自体は結構深いのですがそんな深い池の半分以上も遺体で埋まってしまっています。治郎吉さんは第3鉱区の皆を集めてできるだけ多くの遺体を回収できないか相談しました。

 「どうにかしてあの遺体を遺族に届けられんかな?奴らもあんな場所じゃ死ぬに死にきれないだろうし・・・」

 「そうですね、できるだけ回収はしたいのですが、浅瀬にあるご遺体は回収できてもその下の遺体はそうなるか・・・下までかなり深いですよ?」

 「そりゃあそうかもしれんが、あのまま放っておくわけにゃいかんだろ、救うことはできんかったがどうにかして弔いたいんだよ」

 「そうですよね・・・自治体に相談してみましょう。私たちだけでできることには限界があります」

鉱夫たちは地元の自治体に遺体の回収と遺族の捜索を依頼しました。捜索はすぐに始まると思いましたが自治体は創作も回収も一切応じませんでした。

 「なぜですか?今回収して遺族に届けないでといつ届けるんですか?」

 「すまないが、彼らは法律上はまだ死んでいないことになっている。それに回収するにもかなりの費用が掛かる、それにあそこの利権は国に帰ってしまったんだ。この街自体は我々が請け負ったのだが、鉱山の穴は国のものなんだ。だから我々も手が出せない」

 「そんな・・・やっと軍から返してもらったのに・・・・それなら国に交渉すれば回収は可能なのですか?」

 「それも難しいだろう。国は今首都の復興で忙しい。ただでさえ金がないのにこんな田舎の街に回す金なんかないだろう。私たちも同じだ。それにもしかしたら、この地下街自体も廃棄されるかもしれない・・・」

 「それはどういうことですか?」

 「さっき言った党利私たちも金がないんだ。ここを維持するには莫大な費用が掛かる。しかも鉱山としての機能を失った今ただの土の中にある街へとなり下がってしまった。私たちが復興しなきゃならないのはここの街だけではない。この街を残すためにほかの街を犠牲にするわけにはいかない。君たちには十分な補償は出るだろうが、本当に済まない。彼らの事はあきらめてくれないか?」

 「そんな・・・ここも破棄されるのですか・・・・」

数か月後、街は放棄されることが決定しました。元鉱夫たちには家と保証が与えられました。治郎吉さんも泣く泣く了承し、山に一番近い家をもらいました。街が放棄され地図からも街の名前は消えてしまいました。治郎吉さんは毎日街の鉱山に花を手向けに行きました。そして、街のはずれに小屋を建てついには街の中に住み始めました。ある日、外に花を買いに行った帰り、街の近くに帰ってくると放棄されて日々型が来ている街が新品同様になっており、かつての活気を取り戻していたのです。

 「なんじゃ、これ・・・・街が・・・・街が・・・」

混乱しながらも数年間見てなかった街の繁栄をどこか懐かしみながら街を散策しました。街は以前にもましてにぎわっていました。その中には見たこともない店もありました。治郎吉さんはその中の一つの店に入りました。中華料理の店でした。

 「おう、いらっしゃい!好きな席に座ってくれい・・・・て、あんた治郎吉さんじゃねえか」

 「なんだ?俺の名を知ってるのか?俺はお前みたいな若いやつ知らんぞ?」

 「俺だよ俺、お前さんたちの宿舎の食堂で働いてた・・」

 「やじさん?やじさんか?馬鹿ゆうんじゃねえ、お前さんこの前葬式したばかりじゃねえか」

 「ああ、そうだよ。だからここに帰ってきたんだよ。いつか自分の店を持ちてえと思ってたからな、せっかくするならここでってことになったんだ」

 「意味がよくわからんが、お前さんは死んだんだな。てことはお前さん幽霊か?」

 「ま、平たく言えばそうだな。お前さんも楽しめよ。もうお前さんも見えんが、まあ死んだらこっちの仲間だ。はっはっは」

 「何不謹慎なこと言ってるんだい。・・・・てことは、あいつらも、あいつらもいるのか?」

 「あいつら?ああ、第3鉱区の連中か・・・・残念だが第3鉱区の奴らはいねえ」

中華料理店の店長は第三工区には霧が出ていて入れないこと、子供のうわさを教えてくれました。それを聞いた治郎吉さんは自分の小屋を第3鉱区前に移し霧の様子、第3鉱区の様子をずっと見守っていました。そして治郎吉さんも寿命を迎え霊になってもずっと老人のまま第3鉱区を見守っていました。第3鉱区に行きたい気持ちもありましたがずっち怖くていけませんでした。行くこと自体よりも向こうでもし彼らにあったときどうすればいいかわからないのが怖かったのです。そんな風に迷って数十年、ある日フクロウと小さい宇宙人が訪ねてきました。治郎吉さんはそれを機に決心をして第3鉱区にやってきました。第3鉱区に入るのは実に半世紀ぶりです。そこであった子供たちがすぐに鉱夫の子供が中華料理の言っていた子供たちで鉱夫の子供たちだと分かりました。そのやせ細った姿を見て申し訳なさでいっぱいになりました。


~~少し忙しいので二週間分一気に投稿します~~

~~第一六話に続く~~


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ワーリー・ウォーリー・クーリーと 忘れられた地下街 ベレー @Bereter

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