第4話 精神科
次は、現代には欠かせないであろう、精神科。
このドクターとも、婚活アプリで知り合った。
13個ほど年上のドクターだ。
精神科医にしてはやや珍しく、犯罪者の精神鑑定を行う業務をメインにして、他の病院ではいわゆる「精神科医」として働いているらしい。
普段は地方にいて、週に1日上京するのだとか。
会ったのは、ちょうどドクターが都内で仕事の日だった。
精神科といえば、私は常連客と言っても過言ではない。
しかし、そんな片鱗を出さないように、しおらしく女子っぽく振る舞う。
だが流石は専門分野、私の手の傷を見たドクターが一言。
「昔、何かあったの?」と。
あったどころではない。ありまくりよ。
そんなこと言えないので、濁しながらポツリポツリと生い立ちを話す。
もはやカウンセリング?
そんなダークサイドな話もしつつ、某有名ホテルのコースディナーをご馳走してもらう。
秋くらいに会ったのだが、栗をふんだんに使った、栗のフルコース。
ステーキのソースも、栗…
勘弁してクリ…
そして、帰りがけ。
黙って手を握るドクター。
タクシー乗り場で、タクシーに乗る。
どこに行くんだ?
着いたのは、ドクターの滞在先のホテル。
「君をもっと知りたいと思ってね」と言う。
ルームサービスでシャンパンと少しのおつまみを頼み、しばし話をする。
お酒も入り、上機嫌なのかおもむろにキスをしてくるドクター。
そりゃ、そんな流れにもなりますわ…と思いつつ受け入れる。
13個も年上とは思えない体力。
長期戦にもつれ込む。
相性は悪くない。時折、休憩をして水分と食べ物を補給しながら、まぐわう。
結局、初めて会ったのにお泊まりになってしまった。
そんなドクターとのお話。
さて、このドクター。
なんと1年後に、強制わいせつ罪で逮捕される。
ニュースを見て、驚愕。
特徴的な名前だからすぐにわかった。
患者である未成年の女子にいかがわしい行為をしたとか。
うーん、まぁちょっとだけ片鱗が見えていたかも?
そんな、わいせつドクターのお話。
過去の男を集めたら、総合病院ができました。 ふゆさん @fuyuxo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。過去の男を集めたら、総合病院ができました。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
双極性障害のわたし、日々是日記。/ふゆさん
★90 エッセイ・ノンフィクション 連載中 344話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます